秋間路の春

頑固な顔してョー 妙義の山が
のぞき見ている 秋間の春を
茶店の椅子に 腰かけて
夢見心地に 酒くみかわす 仲間たち
久し振りだね 十年振りだね
幼なじみの 風に吹かれるふるさとよ

梅林(はやし)で呼ぶのはョー あの娘じゃないか
花を散らして うぐいす渡る
嫁にも行かず 待ってたと
噂話を ホロリと胸に 流し込む
逢ってみたいね 逢うのはよそか
幼なじみの 風に吹かれるふるさとよ

都会の暮らしでョー 忘れた希望(ゆめ)を
思い出させる 九十九(つくも)の川が
子供の頃の 影踏んで
笑い話を 咲かせて歩く 秋間(やま)の道
春はいいよね ほんとにいいよね
幼なじみの 風に吹かれるふるさとよ
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