LIVE REPORT

UNISON SQUARE GARDEN ライブレポート

UNISON SQUARE GARDEN

UNISON SQUARE GARDEN 恵比寿LIQUIDROOM

2009年02月07日@恵比寿LIQUIDROOM

取材:高木智史

2009.02.20

“今、バンドがすごく楽しい”と斎藤宏介(Vo&Gu)が語ったように、喜びや野心といった感情があふれ、その感情で放たれた1曲1曲がこれからのユニゾンの道標となっていくかのようなライヴだった。開始早々のMCでは“やりたいことがありすぎて、今日は曲数を絞らないことにしました”と豪語。その言葉通り、「ガリレオのショーケース」「ライトフライト」という初期の楽曲から、4月15日にリリースされるアルバムには入らない新曲まで、いい意味で節操のない贅沢なセットリストを見せる。だが...いや、それゆえか楽曲の純度はすごく高かった。斎藤、田淵智也(Ba)、鈴木貴雄(Dr)の3人が爆音でアンサンブルを築く「水と雨について」かと思えば、スローで一音一音を丁寧に紡ぐポップチューン「一人思うは雨の中」と曲調は違えど、ひとつひとつの思いをオーディエンスで埋め尽くされたリキッドにしっかりと置いてゆくような真摯さも感じられた。中でも「サンポサキマイライフ」からの「さよなら第九惑星」では“いいとこ連れてってやるよ”と斎藤が言い放ち、小刻みなビート、コーラスワーク、大振りな展開、それでいてキャッチーと、これぞユニゾン!という楽曲で聴く者を酔わせ、そのままタービンの回転数が増してくかのように、激情の音色を絡めていく「さよなら?」へつなぎ、スリル満載のグルーヴで跳ねまくるオーディエンスを飲み込む。アンコールは2度に渡り、打ち込みでチューンナップしたダンスナンバー「MR.アンディ -party style-」で踊らせ、大トリでは「箱庭ロック・ショー」を披露。長い間演奏してきたユニゾンにとってもファンにとっても馴染み深い楽曲であり、このワンマンはただ前を向いて爆走したものではなく、しっかりと地に足を付けた上での爆走だったということを物語っていた。
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