LIVE REPORT

フジファブリック ライブレポート

フジファブリック

『フジファブリック LIVE TOUR 2017 “STAND !! ”』

2017年02月17日@Zepp Tokyo

撮影:河本悠貴/取材:山口智男

2017.03.01

“今、バンドは最高の状態にある”というメンバーの言葉を裏付けるようなライヴだった。

東京2デイズの1日目はステージと客席の間に下ろした紗幕に歌詞を映し出しながら「FREEDOM」でゆったりとスタート。そんな演出に加え、ステージに向かって左から金澤ダイスケ(Key)、山内総一郎(Vo&Gu)、加藤慎一(Ba)、そしてサポートドラマーのBOBOが横並びに一列に並んだセッティングでもちょっとびっくりさせたバンドは、続けて珠玉のバラード「Green Bird」をじっくりと聴かせると、“STAND!!”の文字をバーンと映し出した途端、幕を切って落とし、“東京!”という山内の掛け声とともに「SUPER!!」でいきなり加速。そこから「ALONE ALONE ALONE」「Splash!!」とアップテンポの曲を畳み掛けるように演奏して、客席を一気に盛り上げていった。

その後も“今、バンドは最高の状態にある。だから、コンセプトを決めずに思いの丈をそのままぶつけた”(山内)と説明した最新アルバム『STAND!!』の曲を、懐かしい曲も織り交ぜながら披露。跳ねるような演奏とやるせない歌詞の絶妙なマッチングが味わい深い「have a good time」、とある先輩バンドのライヴに感激した気持ちを込めたと説明しながら、“誰かは明かせないけど、仮タイトルは「イエロー」でした(笑)”と裏話を語ったサイケなロックナンバー「炎の舞」など、“ドカンと弾けるわけでも、じっくり聴かせるわけでもない、そういう何とも言えない曲たち”と紹介しながら、中盤、演奏した『STAND!!』の収録ナンバーの数々に彼らがこの数年、追求してきたフジファブリックの新しいスタンダードが感じられた。

その意味では、中盤こそがこの日の見どころだったと個人的には思うのだが、圧巻は轟音を炸裂させ、シューゲイジングな魅力をアルバムよりも際立たせた「the light」。ライヴでここまで化ける曲だったとは! バンドがそこで表現していた凄みは、フジファブリックの音楽からあまり感じたことがないものだったのでちょっとびっくり。ここに来てさらに急成長していきそうな予感にワクワクしながら迎えた終盤はラストスパートをかけるように「夜明けのBEAT」「ポラリス」とダンサブルなビートでつなげ、ラストはとびきりポップな「Girl! Girl! Girl!」で盛り上げた。

もちろん、それで終わるわけはなく、アンコールでは2日前にリリースしたニューシングル「カンヌの休日」を披露。新たなライヴアンセムの誕生をアピールすると、バンドが最高な状態にあることと、それを観客と分かち合えた喜びを噛み締めながら、“ツアー大成功です!”と山内は宣言。そして、今年もバンドの企画による対バン2マンイベント「フジフレンドパーク」を開催することを発表。新たな始まりを印象付けるオーラスの「STAR」が観客の心の中に描き出したのは、輝きに満ちた眩い世界だった。
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  1. 7

    陽炎

  2. 10

    COLORS

  3. <ENCORE>

  4. 20

    STAR

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