伝えたいことがあります。
あなたに あなたに ひとつ ふたつ
伝えたいことがあります。”
そんなフレーズで幕を開けるのは、パンクロックバンド“銀杏BOYZ”が4月13日にリリースしたニューシングル「生きたい」です。この曲はなんと収録尺15分11秒の超長編曲。その1分1秒へボーカル・峯田和伸が自らの命を振り絞るかのように“生きる”メッセージを込めた楽曲となっております。「生きたい」は、とにかく<言葉>のエネルギーが隅々までみなぎっている楽曲です。まずは、長い長い歌詞の全文をしっかり読んでみてください。
太宰治の本には『生れて、すみません』という有名な言葉がありますが、この曲の男性もまさに同じような感情を抱えているのかもしれません。ただ生きているだけなのに<何もしていないと 言い聞かせても。誰も悪くないと 目を閉じようとも>自分の中に罪のようなものを感じている…。そして、その罪を自ら裁くかのように、声を枯らしながら繰り返しこう叫びます。
“だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
だから僕は歌うんです。
消えたいと願うように。消えまいとすがるように。
生きているだけで
輝いてみたいよ。”
また「生きたい」にはもう1人ある人物が登場します。男が<新宿のラブホテル>で買った<白いパーカーいちまいの女>です。<わたしには家がないの。だから毎日のように 誰かと寝てるの>そう笑う女は最後に小さく<わたしはいつか 幸せになれるかな。子どもの名前は ひかりにしたいな。>と呟くのです。
“幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
幸せになりたいよ。
新宿の街みたいに わたしキレイになんかなれないけど。
生きているだけで
輝いてみたいよ。”
そういえば以前、Twitterで長谷川哲士さんというコピーライターの方がこんなツイートをしておりました。【それでもやる。それでもがんばる。それでも生きていく。「それでも」は日本一前向きな接続詞だと思う】。この楽曲に登場する登場する男女はどちらもきっと大きな苦しみの中にいるのでしょう。けれど、“それでも”「生きたい」“それでも”「生きているだけで輝いてみたい」そんな生命の本気の叫びがリスナーの胸にもガツンと届いてきます。
“生きたくってさ。
生きたくってさ。
生きたくってさ。
なくしたもののために。なくしちゃったために。
そうやって生まれた罪を
こうやって抱きしめるんです。”
これが、燃え尽きるように放たれる最後のフレーズです。SNS上では、すでに楽曲を聴いた方々から「あなたのおかげで生きてこれました」「生きたいって思わせてくれる歌」「ライブで聞いたときからこの曲が忘れられなかった。何回も聞いて味わいたい。」「15分あっという間だった」というコメントが続々と届いており、何より「ありがとう」という言葉をたくさん目にしました。 また、先日公開されたミュージックビデオも必見です。観客を前にした実際のライブシーンを撮影。瞬きも忘れる15分29秒を是非、目の当たりにしてみてください。
◆ニューシングル「生きたい」
2016年4月13日発売
SKOOL-034 ¥1,200+税




