幸せの隣にはいつもこっそり終わりが見てた。

 2022年4月20日に“ウソツキ”がデジタルシングル「x分の1」をリリースしました。他愛のない日々の中で、他愛のない出来事をあと何回できるか…。いつか終わりが来てしまうから、今この一瞬を大事にしたいという切なさや儚さを感じる楽曲となっております。また、5月23日(月)=“恋文の日”にはワンマンライブも開催!
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ウソツキ”の竹田昌和による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、新曲「x分の1」にまつわるお話です。誰にでもどんなものにでも、いつかは訪れる「終わり」。では、その「終わり」とは悪いものなのでしょうか。ぜひ、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。



好きな漫画を読む時
何度も何度も
今読んでるところを親指で挟んで本を閉じては
残りどれくらい残ってるだろうか???
ってのを確認して
読む。
 
昔からそうだ
ストリーミング世代だからか
何なのかはわからないけど
映画にせよ
YouTubeにせよ
後どれくらい残ってるのか
終わりを確かめながら
一歩一歩、噛み締めて進む。
 
じゃあ、現実はどうだろうか
 
僕らの人生にわかりやすいバーはついてない
でも
小さい頃、ジェットコースターに乗るのが怖くて
震えてる僕を抱いてくれた母親も
いつかはきっと死んじゃうんだろうなって
考えてはすごく怖かったこと
好きな子が出来た時
付き合って貰えた時
幸せの隣にはいつもこっそり
終わりが見てた
 
僕はそれは悪者なんだって思ってたけど
今思うと少し違う
僕ら人間はとにかくわすれっぽい
 
あんなに怖かった母親の死も
あんなに怖かったあの子との別れも
すっかり
忘れて
きっといつか来たその日に
はちゃめちゃに後悔するんだと思う
 
だから、こっそり見てた「終わり」くんは
案外俺たちを心配してるいいやつなんだと思う
 
終わりなんてどうしてあるんだって
憤った子供だったけど
終わりがないと今を知れない生き物なんだって
大人になった僕は思う
 
そして、この文章を書きながら
またやって来た「終わり」くんが言うように
ほったらかしてた母さんや
当たり前になった恋人に
特別なんだって伝えないとなと
思っている。たけだです。
 
さて!
終わりと言えば!!!!!
 
ウソツキの新曲
x分の1」は!!
もう実際、人生であと、何回ハンバーグ食えるんすか??
とかを逆算して
めちゃあるやん!大丈夫!!とか
え、、そんな少ないん、、やば!!
 
とかすることで
人生の本を一旦閉じて
残りを確認しちゃう曲となってます!!!
 
僕らが一歩一歩、噛み締めて進めるように。
 
マスト!!リッスン!!!

<ウソツキ・竹田昌和>


◆紹介曲「x分の1
作詞:竹田昌和
作曲:竹田昌和