THE BEAT GARDEN

遠距離恋愛と検索したら、「別れる」と出た。

 2021年4月26日に“THE BEAT GARDEN”が今年初となる新曲「遠距離恋愛」を配信リリースしました。同曲は、2012年に結成して以来、初めて“女性目線”で紡いだバラード楽曲に仕上がっており、作詞はU、作曲はMASATOが手掛けたナンバー。儚くもぬくもりを感じる、感涙の仕上がりとなっております。

 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“THE BEAT GARDEN”のUによる歌詞エッセイをお届け!今回はその【前編】です。綴っていただいたのは、新曲「遠距離恋愛」のお話です。この楽曲の元になった“お出汁”とはどんなものだったのでしょうか。曲の背景がより細部まで見えてくるエッセイを是非、歌詞と併せてお楽しみください…!

歌詞エッセイ【前編】:「遠距離恋愛

はじめまして。
THE BEAT GARDENのUです。

「遠距離恋愛」という曲を
4月26日にリリースしました。
歌ネットさん。
コラムを書かせていただき
ありがとうございます。
嬉しいです。

ビートガーデンはお出汁に例えて
自分達の音楽の濃度的なものを話すのですが

今回は
前編では
実際に「遠距離恋愛」の元になった
お出汁(メモ帳にあった文章)を
記載させていただきます。

後編では
そのお出汁を解いていきたいと思います。

お時間のある時によかったら
読んで見てください。



~前編 遠距離恋愛のお出汁~

生まれ育ったこの街を
飽きて燃え尽きて

それでも
唯一好きでいられる理由が
いなくなった。

二人は遠距離恋愛になった。

―――

あなたが都会の人混みの
一部になって
会いたい時に会えなくなって
しばらく経った。

わたしは
逆上がりも七の段も
キスも覚えたこの街で
一人でいる。

満員になる姿をあまり見ない
働き初めて2年経つこのカフェも

“映え”のおかげで
遠くから人が来るようになった

素直に。嬉しかった。


でも少しだけ


あなたがいなくなって
ねじれた自分が生まれたのも事実で

あなたを奪った「都会」にありそうな
サラダやデザートを出して

逆に「田舎ですよ」と自己紹介をしてるみたいで恥ずかしい。なんて、
思うようになってしまった。
だいすきなお店だったのに。

―――

あなたは
駆け引きをしないタイプだった。
すぐ既読をつける人だった。

初めは「おっ」ってなったけど
別に嫌いじゃない
むしろ素直で
なんだかよかった。

付き合って
勢いで一緒に住んだ割には
相性が良かったし

マヨネーズとケチャップを
逆立ちさせるあなたを
愛おしく思った。


バラエティーや
YouTubeを見ながら時間が過ぎて

朝早い日に限って
夜に触れ合ったりして

すぐ喧嘩もして
すぐ仲直りもできた。


そんな思い出ばかりの
この部屋に一人でいると

寂しさと悲しさが見分けられなくなって
どっちにもあなたがいて

苦しい。

―――

風に当たりたくて外へ出た
まだ夜は冷える。

22時。
今日も既読はつかない。
仕方ない。

遠距離恋愛と検索したら
「別れる」と出た。


この自転車を
この胸を
どれだけ軋ませても

あなたの街へは
辿りつけない気がした。


『遠距離恋愛』

<THE BEAT GARDEN・U>

◆紹介曲「遠距離恋愛
作詞:U
作曲:MASATO
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