「燃え殻」「Red light, Blue light, Yellow light」
[キリンジ・堀込泰行]
「エイリアンズ」「スウィートソウル」/キリンジ
「Sunday in the park」「WHAT A BEAUTIFUL NIGHT」/堀込泰行
メロディが物語るもの、例えば「嬉しいのか、悲しいのか、切ないのか、普通なのか」、
「熱いのか、クールなのか、温かいのか」、「カラフルなのか、モノトーンなのか、淡い色彩か、
ビビッドな色彩か」などを頼りに、言葉を紡いでいきます。
最初はとても抽象的な言葉の羅列でしかありませんが、
だんだんと整理されて一つの世界観や物語、主張が形成されていきます。
ただし、どの歌詞の場合でも意味について語りすぎずに、
聴いた人の想像力や解釈が入り込む余白のある表現を目指しています。
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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
高校生の頃に初めてオリジナルの曲を作ったのがきっかけです。今思い出してもめちゃくちゃダサい歌詞でした。
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Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
作詞をしている時は、映画を観たり、本を読んだり、何でもいいから自分の感情が揺れるような行為をして作詞モードに突入していきます。
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Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
メロディに対してバチっとハマる言葉があると、まずそれを当てはめてみます。それを一つのガイドというか指針みたいな感じにして他の部分の言葉を考えていきます。
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Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
基本的には家でPCに向かって作詞します。そして煮詰まったらすぐに読みやすいエッセイや漫画を読んだりして気分転換をします。
作詞に集中できない時は、無理に作ろうとせずに気分転換を大事にしながら、その時に手がけている歌詞を俯瞰して見られる状態を保てるように心がけています。
また、家での作詞が煮詰まった時は外へ出て、ファミレスや喫茶店をハシゴして作詞する時もあります。 -
Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
『Red light,Blue light,Yellow light』の歌詞はシングルとして発売されたものと、アルバムに収録されたもので違っています。
理由について当時のインタビューでは、なんとなくお茶を濁してしまいましたが、単純に「気に入らなかったので書き直した」だけです。 -
Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
文章のように全てを言い切ってしまうのではなく、短い言い回しや言葉の連なりで表現したい世界が形作られているもの。
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
フジファブリックの『若者のすべて』です。
「やられた!」というよりシンプルに好きです。
繊細な心の機微や物語を説明しすぎず、でも皆が共有できる曲になっているところが凄いと思います。 -
Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?使わないようにしている言葉は特にありません。
また「季節」という言葉を多く使っている気がします。
いわゆる春夏秋冬のような季節というより「人生の中のある時期」を表す時に「季節」という言葉を使うのが好きです。 -
Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
歌詞の中で説明しすぎないことです。
日本語は英語に比べて一つのメロディに対して当てはめられる言葉の数が少ないので、「少ない言葉でもニュアンスや意味が伝わる」という日本語の特性を活かした方が日本語詞で音楽をやる意味があると思います。 -
Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
時間がかかっても心から満足いくものができるまで頑張るも良し、
頭を空っぽにしてチャランポランな歌を作るも良し、楽しんで作って欲しいです。
時に無⾻に、時にスマートに、より等⾝⼤なメッセージとサウンドを探究するべく誕⽣。
同年デビューアルバム「⾺の⾻」そして2009年セカンドアルバム「River」を発売。
アルバム発売時には全国ツアーも敢⾏し、キリンジとは⼀味違うオルタナティブなバンドサウンドとスウィートな歌で観客を魅了。
2025年、⾺の⾻デビュー20周年を迎え、16年振りの新曲を含むベストアルバム「BEST OF UMA NO HONE 2005-2025」をリリース。
01. Let’s get crazy
02. Red light, Blue light, Yellow light
03. 燃え殻
04. 最低速度を守れ!
05. PING&PONG
06. 枯れない泉
07. クモと蝶
08. Chewing Gum On the Street
09. Carol
10. だれかの詩
11. River

2025年12月28日(日) 東京・SHIBUYA WWWX OPEN:17:00 / START:18:00
詳しくはコチラ【馬の骨20周年特設サイト】


