
大前提として、音よりも意味を大事にします。
そしてできるだけ、話し言葉のような平易な言葉で書きたいと思っています。
その上で下記のことを重視しています。
アーティストに合っているか、ユーザーの求めるものに合っているかライブでどう魅せられるか、
お客様が盛り上がるか。
詩と歌詞は違う。言葉の抑揚、音節はメロディと調和しているべきです。
音に乗せて気持ちがいいことはとても大事。
作詞の韻についてはどんどん進化しているので、勉強していきたいです。後は歌いやすさ。
ハイキーで長く伸ばすところなどは「あ」か「お」の母音にしたいです。
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Q1. 歌詞を書くことになった、最初のきっかけを教えてください。
元々アーティスト出身なので自分で歌うべきことを書いていました。
初作詞は忘れました。詞よりも曲を評価されることが多く、ぐぬぬとなってました。 -
Q2. 歌詞を書く時には、どんなところからインスピレーションを得ることが多いですか?
最近は特に無いですが、アニメ作品の曲を作るときには脚本を読ませていただけると感動して書けます。
曲に関しては、若い頃は漫画を読んでよく書きました。絵とストーリーがあって音が無いと、BGMが頭で鳴り出すので。まず音ありきですが、作品に作詞も引っ張られたとは思います。デビュー曲の「DASH」という曲は同名の漫画を読んでその世界観で書きました。 -
Q3. 普段、どのように歌詞を構成していきますか?
音が呼ぶ言葉からインスピレーションを受けてサビから作ることが多いです。結論というか、何が言いたいかを決めてそこに向かって構築していきます。作曲は右脳、作詞は左脳的に作っている気がするので、ひらめき作詞できる方を尊敬します。
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Q4. お気に入りの仕事道具や、作詞の際に必要な環境、場所などがあれば教えてください。
何も無いです。家がやりやすい。
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Q5. ご自身が手掛けた歌詞に関して、今だから言える裏話、エピソードはありますか?
A.B.C-Z「VIVA You達!!」
<VIVAってなんだろう?>という歌詞があるのですが、「あれ?VIVAってどういう意味だっけ?」と書いてて思ったので、そのまま書きました。バカ感がとても良いのと、共感してくれる方が多そうだな、とも思ったので。
タンバリまーくん★とカスタネッツ(DISH//)「ラブソングなんて似合わない」
<こんなに好きになる予定なんて なかったはずがもう止まらないよ> というフレーズは、当時の彼女に、「こんなに好きになる予定じゃなかったんだよなあ」って言われたのをそのまま使いました。リアルに出た言葉には勝てないと思ったエピソードでした。 -
Q6. 自分が思う「良い歌詞」とは?
言葉にするのがとても難しい繊細な気持ちを独自の表現で言語化したもの。
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Q7. 「やられた!」と思わされた1曲を教えてください。
小沢健二「ドアをノックするのは誰だ?」
やられたというより、これでいいんだ、と気付かされた曲です。
ハイセンスだったりファッショナブルなことより、恋におちた楽しさをただただむき出しにした歌詞。
ああ、そうだよ、これでいいんだよ、と思ってから自分の作風が一気に変わりました。
あと川本真琴さんと大森靖子さんの歌詞はとんでもなくすげえと思います。 -
Q8. 歌詞を書く際、よく使う言葉、
または、使わないように意識している言葉はありますか?手癖で「よく使ってしまってる言葉」はあると思います、が言いたくないです。笑
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Q9. 言葉を届けるために、アーティスト、クリエイターに求められる資質とは?
愛。
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Q10. 歌詞を書きたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。
アーティストの作詞に関しては、誰の言うこともどうでもいいから、自分が良いと思うものを作れということ。
職業作詞に関しては、対象アーティストの「今」がどういうものか必死に考えること。
同じアーティストでも、時代が変われば求められていることも変わる。
その「今」を正確に切り取ること。





2001年ユニバーサルミュージック(当時ポリドール)よりデビューし、
Single3枚、Album、MiniAlbumを1枚ずつ発表する。
2004年より作曲活動に力を注ぐことを決意。
明るくて切ない「風景」が浮かぶようなメロディー、アクロバティックな展開力、
詞も含め「企画的な曲」もこなせる柔軟性、客観性を持ち味としている。
座右の銘「ラッキーが一生続く」