アマチュア時代にデモテープを作ってレコードメーカーに送っていた時に、オリジナル楽曲があった方が良いということで、作ったのがきっかけです。

DEENに関しては、必ず曲先行で上がってきますので、メロディーを何回も何回も聴いて、サビのメロディーに対してキャッチーな言葉が生まれるまで聴き込みます。

サビから作ります。
マル秘技になるかわかりませんが、ラブソングを書く時には、これから告白するのか、付き合ってすぐの恋愛観なのか、出会って1年経ってちょっとギクシャクしている恋愛観なのか、2〜3年経ってよりお互いを理解し合えている恋愛観なのか…、その恋愛の周期のどこを持ってくるか考えて作詞しています。

朝がゴールデンタイムです。しかもAM6時から9時までの間。
それ以外の時間は、歌詞が出来ても出来なくても作業しません。
場所は家のリビングで、スマホ片手に作業します。
なので、スマホがなくなるとパニックになります(笑)。

ドラゴンボールGTのエンディングテーマに決まった「ひとりじゃない」の制作が年末年始をまたぐことがありました。歌詞に完全OKが出ないまま、オーストラリアへ旅行に行ったのですが、年明け早々「歌詞の一部を直したいのですぐ帰ってきて」とオーストラリアまで連絡が入って、当時は今のように海外に居てもスマホで気軽にメールでやり取りができる状況ではなかったので、旅行を中断して慌てて日本に帰国したという事件があります。

すばり「共有と共感」です。

複数あるのですが…
B’z「いつかのメリークリスマス」
財津和夫「切手のないおくりもの」

「いつかのメリークリスマス」は、共有・共感はもちろん、映画を観ているかのような景色が飛び込んでくるのと、そこに描かれている恋愛観が手に取るように伝わってきたり、明確に表現されている所です。

「切手のないおくりもの」は大きく括ると応援歌の部類の歌詞になると思うのですが、その切り口がとても新しいなと思いました。

松任谷由実さんの「卒業写真」も秀逸だと思います。

「君」と「僕」はよく使います。
ほとんど使わないのは…多少使っている曲もありますけど「俺」と「あなた」です。

デビュー当時にプロデューサーから「主人公の統一感」や「アーティスト設定」をしっかりしなさいと学びました。例えば、矢沢永吉さんは「僕」より「俺」がしっくりくると思うんです。では、DEENだとどっち？と考えると「俺」ではなくて「僕」がしっくり来ますよね。こういう設定を統一して歌詞を書いています。

まさに共有と共感です。これはいつも思っています。

基本のフォーマットがあると思うんです。
Aメロは情景描写から入る。
Bメロは過去の思い出シーン。
サビで今の自分の思いをぶつける。
DEENでいうと、僕の作詞ではないのですが「このまま君だけを奪い去りたい」はまさにこの形に当てはまります。

これを覚えておくと困った時、煮詰まらずに歌詞を形成できると思います。
なぜかわからないけどこのフォーマットを使った良い歌詞が多いです。
情景描写から入った方が「共有・共感」に繋がりやすいのかなと思います。