小学校の時に仲が良かった友達と中学校が別々になり、会えなくなってしまいました。その子が学校に通えないほどつらい時期があったことを後から知り、会うきっかけもわからず、なんて言葉をかけたらいいのかもわからず、曲を書いて歌の発表会に来てもらってその曲を歌って思いを伝えた、ということが歌詞を書くことになった最初のきっかけです。

マンガやドラマ、周りの人のエピソードが多いですね。 例えば、「ヒカリへ」は川上未映子さんの『すべて真夜中の恋人たち』という小説に影響を受けました。

曲先行で書くことも、歌詞先行で書くこともどちらもあるのですが、曲先行の時はメロディーに合う言葉を選びますし、歌詞先行の時は読んでも納得がいくような言葉にしていきます。割とアタマから書いていくことが多いかもしれません。ただ、新曲の「月が綺麗ですね」はサビから書いてAメロ→Bメロの順で書いたので、まだまだ試行錯誤の繰り返しです。

昔はノートとペンで書いていましたが、今は携帯さえあれば書けてしまいますね。LAに行ったときに皆さん携帯で書いていて、歌詞をその場で共有して携帯を持ちながら仮歌を録っているのを見て衝撃を受けて、それから携帯で書くようになりました。携帯だと途中段階でも他の人に気軽に見せられることが良いなと思っています。

ひとことで表すと“彼氏に対する不満を爆発させて別れを選択する曲”である「ストレスフリー」で題材にした友達がその彼氏と結婚しました。いまも幸せに過ごしているようで、人生何が起こるかわからないな、と思いました。

歌詞カードを見る前に曲を聞いて、情景や心情が浮かんでくるような歌詞は「良い歌詞だな」と思います。

槇原敬之さんの「僕が一番欲しかったもの」です。
槇原さんにしか書けない、槇原さんの人柄そのものを表す歌詞だと思いました。
心から人のために普段から尽くして生きて、誰にでも優しくてあたたかい人になれたときに、こういう歌詞がかけるんだなと思いました。槇原さんの生き方が歌詞という作品に詰まっていて、大好きな歌詞です。

振り返ってみれば、「光」というワードはよく使っている気がします。歌そのものが誰かにとっての「光」でありたいと思っていて、「光」を題材にした楽曲が多くあるからかなと思います。

自分の中で「これ好きだな」「これポップだな」と思うアンテナ。それが自分らしさ(オリジナリティ)につながって、アーティストやクリエイターとして求められる存在になっていくのだと思います。

私もいまだに試行錯誤しながら書いているなかで最近面白いなとやっと思えるようになってきたので、いろんなテーマでまずは書いてみるということが大事かなと思います！