春に薄氷

Anisonin

春に薄氷

作詞:Anisonin
作曲:Anisonin
発売日:2023/04/07
この曲の表示回数:1,202回

春に薄氷
ひとひらの風が吹き抜ける予感
空は高く 朝日は艶めく
木枠の窓際 静かに結露する
季節は今 変わるのだろう

私は変わらず此処で
変わらぬ命で
あなたを思い惚けて
巡る春を信じている

もう一度生まれて もう一度探して
もう一度出会い 恋をして
綻ぶこの身を全て捧げて
何度も あなたに恋しにゆく

ひとつぶの光 テーブルの上の
瓶を透かして ぬるめき微睡む
舌を転がってく 甘くてだるい
修道女たちの飴玉の味

忽ち香る 春が吹き込む命よ
記憶はいつも匂いが 思い出させるのでしょう

季節が満ちては 鼻先に宿る
それはあなたが愛した地球を
柔らかい宇宙へ埋める行為と
同じ優しさを携える

ユズリハの木から
揺れ降り立った 美しい露が
背を返した風景の視軸を
見失わぬように

漏れ入る光が私を ゆり起こしている
どうかあなたが地球に
救われますように

余りの懐かしさに涙が溢れて
神様の国で 愛しいひとと
ゆっくり落ちたいの 幸福の底へ
何度も あなたに

もう一度生まれて もう一度探して
もう二度とこの眼を離さないで
これ以上の喜びを知ることは無い
何度も 私に恋しに来て

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