氷夏

なんとなく注ぐ水色の中から
溶け出して滲んでいくような
茹だる日の氷の気分

たまには雨でも降ってくれたなら
いいのにだなんて思って
だけどそれじゃなんかつまらないやって思って

また涼しい風が僕の熱を隠している
薄まっていくほどに味すらしないような

このとめどない気持ちはいつも
今もまだ抱えてるいるよ
日々の中、僕はまだいるのかな
届いてはないけど、届けばいいくらいで
いつも溶けて薄いままで飲み干していく

弱いまま大人になってしまったから
強さの使い方なんて知らないことのせいにしている

弱い風に吹かれて、雄大積雲すら
崩れていくことに胸を撫で下ろす

行き先のない思いはいつも遠回り
少しずつすり減って
熱を纏う ぬるくなる 少し残す

やっと形になってもその体温を吸って溶け出して
それ以上でもそれ以下でもないように薄くなった

このとめどない気持ちはいつも
今もまだ抱えているよ
日差しが君の影を映す
このとめどない気持ちはいつも
今もまだ覚えているよ
君の中、僕はまだいるのかな
届いてはないけど、届けばいいくらいで
きっと溶けて薄くなったままで続いていく
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