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『―MUCC 15th Anniversary year Live― MUCC vs ムック vs MUCC』

2012年06月09日@幕張メッセ国際展示場ホール1~3

撮影:三吉ツカサ(showcase)/取材:ジャガー

2012.06.20

この15年は常に自分自身との戦いだったに違いない。妥協の許されない相手だからこそ曲に込める想いも強くなり、ムックというバンドの熱量をひしひしと感じさせる。そうやって積み上げてきた軌跡を“死生”“密室”“鼓動”の三部に分けて披露した本公演は、バンド史上最大規模の幕張メッセ国際展示場ホール1~3で行なわれた。
16時9分ちょうどに幕を開けた第一部は、2002年から07年の楽曲を中心に構成。静寂に寄り添うように「輝く世界」から始まり、感情の起伏が激しい楽曲で狂暴さと凛とした美しさを表現。逹瑯(Vo)が“生きるか死ぬかを賭けてライヴをやっております”と言えば、“後半に体力残してんじゃねーよ”とミヤ(Gu)が観客を焚き付け、のっけからカオスな状態を築き上げる。
1997年から02年の楽曲という、とびきりディープな世界観を垣間見た第二部。スクリーンに投影された文字と音のハマりの妙技に感嘆の声が漏れた「イタイ手紙」や、まだ持ち曲が少なかった時によくカバーをしていたという話からBUCK-TICKの「JUPITER」が投下され、荘厳だった「ズタズタ」では曲が終わった後もなかなか余韻から戻れずにいた。
最後は07年から12年と現在進行形の第三部。ミラーボールが頭上高く輝き一気にダンスフロアと化し、「ニルヴァーナ」「アルカディア featuring DAISHI DANCE」といったナンバーが冴える。さまざまなジャンルの要素を取り込んでもちゃんとムックの曲として昇華させているということを身を持って痛感。濃密な15年を振り返ってきたわけだが、タフなライヴパフォーマンスを見せつけられ、早くもムックの次なる展望を楽しみにしている筆者がいた。

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

  1. [第一部 2002-2007 死生]

  2. 1

    輝く世界

  3. 2

    蘭鋳

  4. 3

    茫然自失

  5. 4

    我、在ルベキ場所

  6. 5

    商業思想狂時代考偲曲

  7. 6

    最終列車

  8. 7

    はりぼてのおとな

  9. 8

    神の星

  10. 9

    モンスター

  11. 10

    名も無き夢

  12. 11

    大嫌い 2006

  13. [第二部 1997-2002 密室]

  14. 12

    アカ

  15. 13

    絶望

  16. 14

    娼婦

  17. 15

    イタイ手紙

  18. 16

    夜

  19. 17

    嘘で歪む心臓

  20. 18

    JUPITER

  21. 19

    九日

  22. 20

    前へ

  23. 21

    スイミン

  24. 22

    ズタズタ

  25. [第三部 2007-2012 鼓動]

  26. 23

    フォーリングダウン

  27. 24

    オズ

  28. 25

    梟の揺り籠

  29. 26

    極彩

  30. 27

    バルス

  31. 28

    ニルヴァーナ

  32. 29

    アルカディア featuring DAISHI DANCE

  33. 30

    ファズ

  34. 31

    咆哮

  35. 32

    謡声(ウタゴエ)

  36. 33

    フライト

  37. 34

    流星

  38. <ENCORE>

  39. 35

    優しい歌

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