LIVE REPORT

東京事変 ライブレポート

東京事変

東京事変 Zepp Tokyo

2007年11月21日@Zepp Tokyo

取材:黒田奈保子

2007.11.21

客電が落ち、これから始まる“事変(ライヴ)”のすごさを示唆するように、場内アナウンスでニュースが次々に読み上げられる。緊張感がどんどん高まっていき、観客のテンションはすでに最高潮と言わんばかりに上がりまくる。 『Spa&Treatment』ツアーの最終日、「復讐」でライヴはスタート。暗闇のような照明の中で淡々と演奏が続けられていく。重厚なサウンドが渦巻き椎名林檎のすれっからしで艶かしいヴォーカルが響き渡る。浮雲のギターは幻想的ながらも鋭利で脳髄に突き刺さる。1曲目から、もう“気持ち良い”のひと言で、ただただ圧巻の状態で見惚れてしまう。「歌舞伎」では、拡声器片手にステージ上を練り歩き、観客を威嚇するかのような林檎の歌声はもちろん、卓越された楽器隊のソロに圧倒される。軽快な亀田誠治のベース音、アレンジを効かせまくった刄田綴色のドラム、伊澤一葉の自由自在なキーボード、そして浮雲の存在感たっぷりのギター。どの音も主張が激しいものの、林檎のヴォーカルが加わることで見事に融合してみせる。ライヴは始まったばかりだというのに、たった数曲演奏しただけで、凄まじい高揚を体感していた。そして「OSCA」、曲始まりのベース音が走り出すだけで客席はさらなる盛上がりを見せる。林檎はステージで悩殺ポーズをとり、ファンを誘惑...いや、煽りまくる。 中盤に差しかかり、浮雲のヴォーカルから始まる「某都民」が披露される。そこへ衣装替えをした林檎が舞台袖から歌いながら登場。何ともセクシーな演出に、客席から感嘆の声がもれた。ミディアムナンバーの「メトロ」「鞄の中身」が披露され、会場がゆるりとした空気になったかと思えば、椎名林檎のソロ名義である「丸の内サディスティック」でまたもや歓声が上がる。ジャジーなアレンジ、亀田の重く響くベースがたまらなく心地良い。そして、全員が待ち望んでいたであろう新曲「閃光少女」、タイトルのままに光が差し込んだような爽快なサビで会場を盛り上げた。 アンコールを含め全22曲、緩むことのない圧倒的な存在感で完全に観客を虜にした東京事変。客電が点いても、“事変”に巻き込まれ、またその魅力に取り憑かれてしまい、元には戻れなくなった観客が、中毒症状のようにいつまでも拍手を送り続けていた。
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