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Roselia ライヴレポート

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【Roselia ライヴレポート】 『「BanG Dream! 10th☆LIVE」 DAY1 : Roselia「Sonnenschein」』 2022年9月22日 at 有明アリーナ

2022年09月22日@有明アリーナ

■ライヴ画像クレジット (c)BanG Dream! Project (c)Craft Egg Inc. (c)bushiroad All Rights Reserved.

2022.10.26

『BanG Dream! 10th☆LIVE』が9月22日から25日までの4日間、東京・有明アリーナにて開催された。メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』に登場する4組のリアルライヴバンドが一堂に集結する同イベントの初日をRoseliaが飾る。

オーケストラによる荘厳なSEに乗せてメンバーが登場し、続けて志崎樺音(Key/白金燐子 役)が美しいピアノを奏でると、会場には大きなどよめきが起こった。5月にリリースされたミニアルバム『ROZEN HORIZON』収録の「THE HISTORIC...」をライヴ初披露という、いきなりのビッグサプライズで幕を開けた。美しいコーラスに続いて展開される激しいサウンド、そして静かなる炎をたぎらせた相羽あいな(Vo/湊友希那 役)のヴォーカルが響き渡ると、歓喜に湧いた観客による大音量のクラップで会場が飲み込まれる。

ノンストップで鳴り響く櫻川めぐ(Dr/宇田川あこ 役)のバスドラムを背に、“Roseliaです。今日は最高に楽しい一日にしましょう”と相羽、“みんな、盛り上がってる?”と中島由貴(Ba/今井リサ 役)。メンバー紹介を兼ねながら個々の音が重なり合い、工藤晴香(Gu/氷川紗夜 役)が印象的なギターリフをかき鳴らすと「BRAVE JEWEL」が始まった。Roseliaを象徴する曲でありながら、5月に山梨・富士急ハイランド・コニファーフォレストで開催された2デイズワンマンライヴでは演奏されなかっただけに、嬉しかったバンドリーマー(ファンの呼称)は多いだろう。疾走感あふれるビート、キャッチーさが秀逸なサビメロ、Dメロで飛び出すメンバーの歌声がひとつに重なり、感動が胸に押し寄せてきた。

“アリーナと言えば、みんなでコール&レスポンスがやりたい”と櫻川。“でも、声が出せないから拍手でやりましょう!”と相羽が声をかける。メンバーの質問に観客が拍手で答えるかたちで会場がひとつになり、昨年12月のライヴ『Edelstein』以来となる「Opera of the wasteland」が繰り出され、ノンストップで「PASSIONATE ANTHEM」へとつなぐ。全員で歌い上げるラップが実にスリリングで、ステージ上段に5人が並んで演奏する様子も圧巻だった。

ライヴタイトル“Sonnenschein(ゾンネンシャイン)”は、ドイツ語で“太陽の光”とのこと。“私たちにとっての太陽の光は、みんなが照らしてくれるブレード(ペンライト)の光ひとつひとつのこと。みんながSonnenschein。このあとも私たちを照らしてくれるかしら?”と相羽の問いかけからの「Ringing Bloom」で、会場が観客のブレードによる真っ白な光に染まる。また、水面を駈け抜けるようなアップテンポの同曲。客席に背を向けた相羽がオチサビでバッと振り返る姿には思わずハッとさせられた。

観客が振るブレードのオレンジのまばゆい光で客席が埋め尽くされた「“UNIONS” Road」はミディアムの力強いナンバー。相羽はエモーショナルにヴォーカルを響かせながら、腰の後ろで観客にハンドサインのメッセージを送る。一転し会場がブルーに染まった「Determination Symphony」ではバックに学園祭でメンバーが演奏するMVが映し出され、ステージの5人が映像の動きとリンクしながら演奏し、その完成度の高さに圧倒された。

10月26日にリリースされるシングルの表題曲「Swear ~Night & Day~」も初披露された。氷川紗夜と、その妹であるPastel*Palettesの氷川日菜の姉妹をテーマに制作された楽曲で、ふたりの関係性と約束が歌われた歌詞から7月にゲーム内で発表されるや“エモい!”と話題になっていた同曲。バンドリーマーがフルサイズを聴くのはこれが初めてとなる。クールさがありながらアツさと強さを携えたミディアムスローナンバーで、Roseliaのまた新たな魅力が開花した。相羽と工藤が背中合わせになって演奏するなど、氷川姉妹の関係を越えてRoseliaの関係とも重ねて聴くことができた。

また、『ROZEN HORIZON』にも収録の「Sprechchor」では、興奮を抑えきれない様子でブレードを振り続けたバンドリーマー。明るくポップなサウンドの「陽だまりロードナイト」ではスラッピングでソロを響かせる中島に相羽が寄り添い、笑顔で頬を寄せるシーンも。ストーリー上のふたりの関係性を想像させる演出にバンドリーマーの胸もアツくなったことだろう。

終盤はアッパーのリズムにメンバーの畳み掛けるように歌う姿が印象的な「R」から。会場には手拍子が広がり、観客はブレイクに合わせてブレードを振る。劇場版『BanG Dream! Episode of Roselia I : 約束』エンディングテーマ「overtuRe」では、耽美的な世界観の胸アツなサウンドで、クラップやヘッドバンギングによって会場がひとつに。激しい演奏後、メンバーが頭に付けたバラの飾りが取れていないかをお互いでチェックし合う姿は、何とも可愛らしかった。最後は相羽の“また次、必ず会えることを祈って。次はさらなる高みで会いましょう。ここから頂点へ!”とのコメントとともに本編ラストの「FIRE BIRD」を投下。会場がオレンジ色で染まる中、相羽のヴォーカルもソウルフルに響き渡り、今までで一番パワフルで魂のこもった同曲を聴かせてくれた。

アンコールでは「FIRE BIRD」の意思を受け継いだ「ROZEN HORIZON」、さらに“今日は本当に楽しかったね。最後の最後まで笑顔で、ここにいるみんなでひとつになりましょう”と相羽のコメントに続けて「-HEROIC ADVENT-」を披露し、本公演のラストを締め括る。力強く前向きな「-HEROIC ADVENT-」を、ステージを駆け回り寄り添ったりしながら歌った5人。この曲は実に4年振りのライヴ披露となったこともあり、新旧織り交ぜた幅広い選曲が決して短くはないRoseliaの歴史を感じさせた。

衣装も彼女たちの歴史では初のカラー、工藤は初となるタイトスカートになるなど、初ものづくしになった本公演。“学園祭でライヴがやりたい”といった新たな夢も生まれた。また、好評の幕間の映像コーナーでは“キャラ設定をくずしちゃいけない!!”シリーズの新作映像が放映され、“ユーチューバー”ならぬ“ロゼリアー”となってメントスコーラやピンポンカップインなどさまざまなチャレンジを行ない、その後“#ロゼリアー”がTwitterのトレンドワードに上がるなど大きな話題に。そんな多彩なチャレンジを続けるRoseliaの未知なる前途を祝福するかのように、最後には会場中に金テープが発射されたのだった。

撮影:ハタサトシ、福岡諒祠(GEKKO)/取材:榑林史章

■ライヴ画像クレジット
(c)BanG Dream! Project (c)Craft Egg Inc. (c)bushiroad All Rights Reserved.

Roselia

ロゼリア:メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』(バンドリ!)より第2のリアルバンドとして誕生したガールズバンド。メンバーは相羽あいな(湊友希那役/Vo)、工藤晴香(氷川紗夜役/Gu)、中島由貴(今井リサ役/Ba)、櫻川めぐ(宇田川 あこ役/Dr)、志崎樺音(白金燐子役/Key)の5名で、バンド名は薔薇(Rose)と椿(Camellia)を合わせた造語。2017年に「BLACK SHOUT」でシングルデビューし、18年に1stアルバム『Anfang』を発表した。20年の第14回声優アワードでは歌唱賞を受賞。同年に2ndアルバム『Wahl』をリリース。22年5月にミニアルバム『ROZEN HORIZON』を発表し、ワンマンライヴ『Episode of Roselia』を2デイズで開催した。そして、10月にシングル「Swear ~Night & Day~」を発表する。

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