桜ソングにピッタリな、フランスの“桜花言葉”ってご存知ですか?

 3月27日は<さくらの日>と呼ばれております。3(さ)×9(く)=27、という語呂合わせが由来で、日本の風土や文化と深くかかわってきた“桜”を通して、改めてこの国の自然などについての関心を深める日なんだとか。もちろん歌詞面でも桜は大活躍しており、1アーティストに1曲は桜ソングを持っていると言ってもいいくらいでしょう。そういえば以前、歌ネットで掲載しているコラム『言葉の魔法』内でライターの小貫信昭さんが「桜ソングというのはざっくりわけて三つある」と綴っておりました。

【1.桜開花前】

「春が来るとこの川辺は桜がめいっぱい咲き乱れるんだ」
あなたは言う あたしはうなずく

右手をつないで 優しくつないでまっすぐ前を見て
どんな困難だってたいした事ナイって言えるように
ゆっくりゆっくり 時間を越えてまた違う
幸せなキスをするのがあなたであるように
「桜の時」/aiko

【2.まさに咲き誇っている桜】

さくら さくら 今、咲き誇る
刹那に散りゆく運命と知って
さらば友よ 旅立ちの刻 変わらないその想いを 今
「さくら(独唱)」/森山直太朗

【3.盛りも過ぎ、桜吹雪へと変わろうとしている姿】

さくら舞い散る中に忘れた記憶と 君の声が戻ってくる
吹き止まない春の風 あの頃のままで
君が風に舞う髪かき分けた時の 淡い香り戻ってくる
二人約束した あの頃のままで
ヒュルリーラ ヒュルリーラ
「さくら」/ケツメイシ

 みなさんの好きな桜ソングは、3つのうちどれに当てはまりますか…? ちなみに、日本では桜の花言葉として「優れた美人」や「精神の美」、「純潔」「淡泊」などがあります。しかし、フランスでは桜の儚さや切なさから「Ne m'oubliez pas(私を忘れないで)」という花言葉もあるそうなんです。桜は別れの季節を彩る花ですので、フランスの花言葉がよりしっくりきますねぇ。せっかくなので、今日のうたコラムではさらに、最新の桜ソングもピックアップ!

さくらの花ひらり 僕らの横で揺れていた
眩しい季節をそっとそっと思い出す
泣きたくなった時は
ここに帰ってくればいい
君と見ていた同じ景色が
変わってしまっても
君と見ていたさくらの花は
今年も咲くから
「ひらり」/大原櫻子

できるならここでまた会いたいけど
それぞれの道に旅立っていく
また新たな人生が始まっていく
いつも見てたこの桜の木の下で
「僕らはずっと繋がってる」 今歩き出そう

「泣かないで 笑って」僕らに手を振り 舞う桜
聞こえるよ 溢れ出すよ 君との思い出が
離さないで 握ったこの手に伝わり合う 明日が
少し寂しいけど 心の中「ありがとう」と
グッバイ グッバイ グッバイ
「さくら」/ベリーグッドマン

急な坂に咲き誇るは 別れ祝する花
君と生んだ後遺症が なんか居心地良くてさ

終わりなどない 願ってみて
夢の最中で生きると
僕のための永遠的セツナ
後戻りは出来ないよ
ただ綺麗に散るために
きっと笑う
嗚呼 光抱いたら 桜花転生
「桜花転生」/Goodbye holiday

 大原櫻子「ひらり」は3月8日にリリースされたシングルで、広瀬すず主演映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』の主題歌にも起用されています。ベリーグッドマン「さくら」も同じく3月8日にリリース。アルバム『Spring Spring Spring』に収録されており、“卒業”をモチーフに制作された楽曲。そして、Goodbye holiday「桜花転生」は3月22日にリリースされたニューシングル『サイエンスティック・ラブ』のカップリングです。歌詞注目度ランキングでは3位も記録!
 
 いずれの曲もやはり、桜が“別れ”を彩っており、フランスでの桜花言葉「Ne m'oubliez pas(私を忘れないで)」がピッタリです…。また、Goodbye holidayの曲に<転生>というワードが登場しますが、これもまた桜ソングのキーワードになっているのでしょう。<転生>とは、生まれ変わること。ひとつの別れを節目に新たな世界へ踏み出し、新たな自分になってゆく姿を描くのです。ベリーグッドマン「さくら」でいう<それぞれの道に旅立っていく また新たな人生が始まっていく>という決意もそうですね。
 
 一方で、桜の木は一度散っても、来年にはまた同じ場所で綺麗に咲き誇るもの。だからこそ、大原櫻子「ひらり」に<泣きたくなった時は ここに帰ってくればいい>というフレーズがあるように、転生しても“原点”になってくれるのが“桜”という存在なのだと思います。さて、今年も各地で桜が咲き始めておりますので、是非お気に入りの桜ソングを聴きながら、満開の花を眺めてみてください♪