大昔、すっかり堕落してダメになった人間たちを見かねた神様が、怒って人類を含めた地球上のすべての生き物を“大洪水”により滅ぼすことに決めます。しかし、唯一“ノア”という誠実で心正しい男性だけは、神様から生きることを許され、大洪水を乗り切るための“方舟”を作るように命じられるのです。彼はその指示に従い、自分と家族、オスとメス一対のすべての動物を引き連れて、完成した舟へ。やがて本当に大洪水が起こり、彼ら以外の生き物は息絶えてしまったのですが、水が引いた後、ノアの家族と動物たちは全世界に広がり、そのおかげで人類も生物も絶滅せずに済んだ…というお話です。
全部終わった朝
晴れやかな空に向かって挨拶
何もかも壊れきっと元には戻らない
irony抱え前を向こう 歩こう
「after that」／ぼくのりりっくのぼうよみ
さて、そんな【ノアの方舟】がキーワードとなったアルバムの最後に収録されているのがこの「after that」という新曲。歌ネットでは歌詞の先行公開がスタートしております。この曲について“ぼくりり”は「ノアの大洪水が終わった後のエピローグと、次の物語の始まりを暗示する役割を兼ねたもの」とコメント。無事に助かったノア一味ですが、大洪水が起こることをあらかじめ知っていた彼らは、恐怖も不安も計り知れないほど大きかったでしょうし、みんなが飲み込まれてゆく様子をただ見つめるしかない絶望もあったでしょうし、大洪水が終わるまでの間に様々な後悔、反省、これからの責任を考えたでしょう。そして、そんな感情を乗り越えてたどりついた想いが「after that」に綴られているのです。
まっ平らになった世界
簡単に全部消えた
自分を縛る数多の鎖
奥底に根付いた劣等と誤解
押されたリセットボタン
壊れた背景 all over.
もうすっかり乾いた大地
恐れや不安消えて全部 fly away
失敗しても関係ないし
誰の目も気にしない
濁った景色が澄み渡る
鮮やかな色が移り変わる
カラフルな朝迎える日を繰り返そう
歪なぼくらは歪なままで進んでいこう
「after that」／ぼくのりりっくのぼうよみ
ぼくのりりっくのぼうよみは、現代を【情報の洪水】の時代だと捉えております。このままでは、いい加減な情報に飲まれてすべての人間の心が死んでしまう。だからこそ、それを乗り越えるために『Noah's Ark』というアルバム(ノアの方舟)を作り、自分の音楽を信じてくれた人々と、新たな時代を築いていこうとしているのです。おそらくこのアルバムの楽曲をひとつひとつ聴いていくにつれ、皆さんも“ノア一味”と同じような様々な心情を抱くのかもしれません。しかし最後に「after that」を聴いた時に頭に浮かぶのは＜まっ平らになった世界＞であり、“壊したこと”により“希望”が生まれるということに気がつくのではないでしょうか。
After the Flood, we are gonna start it again now
ぼくらの あの世界は壊れてしまったけど
We've done lost, and we can find it again now
やり直せるなんて知らなかったんだ
After the Flood, we are gonna start it again now
ぼくらの あの世界は壊れてしまったけど
We've done lost, and we can find it again now
やり直せるなんて知らなかったんだ
世界は色鮮やかで可能性に満ちている
好きな方向に歩き出せるよ
もちろん立ち止まってもいい
This is “Noah' s Ark”
「after that」／ぼくのりりっくのぼうよみ
また、本人は「“救い”が大きなテーマとなっています。1stはバラバラに存在していた楽曲群を一つにまとめたものでしたが、今回はアルバムを構成する楽曲たちで一枚の大きな絵を描くつもりで制作しました」ともコメント。まずは、すでに公開されているMVと歌詞をチェックし、2ndアルバム『Noah’s Ark』という大きな絵の一部を味わってみてください。全歌詞の公開もお楽しみに！
◆2nd ALBUM『Noah’s Ark』
2017年1月25日発売
完全生産限定盤 VICL-64689 ￥2,800+税
通常盤 VICL-64690 ￥2,500+税
01. Be Noble
02. shadow
03. 在り処
04. 予告編
05. Water boarding -Noah's Ark edition-
06. Newspeak
07. noiseful world
08. liar
09. Noah's Ark
10. after that
土岐麻子
