歌に込められた「青いバラ」が意味するのは不可能?それとも奇跡…?

 6月12日に最終回を迎えたドラマ「アルジャーノンに花束を」。結局、咲人(山下智久)は元の脳に戻ってしまいましたし、最後に各々のカップルが結ばれることはありませんでした。しかし、家族や親友には“愛”の希望が残され、咲人とアルジャーノンの命が起こした奇跡にも胸を打たれましたよね…。そんな哀しくも温かい最終回のラストシーンで、アルジャーノンのお墓に青いバラが咲いていたのが印象的でした。ここには一体どんな意味が込められているのでしょうか。
 
 かつて「青いバラ」というのは、どんなに頑張っても作ることができない花であるとされていました。そのため花言葉は“不可能”。しかし、2004年の今日、6月30日にサントリーが世界で初めて、この青いバラの開発に成功したと発表したのです!こうして見事に不可能を可能へと変えたことから、「青いバラ」には“奇跡”“神の祝福”“夢叶う”といった新たな花言葉が生まれました。前述した最終回にも、この新たな意味が込められていたことがわかります。
 
 「青いバラ」という言葉は小説やドラマ・映画などさまざまな作品で登場します。もちろん歌詞のなかで描かれることも多いのですが、楽曲によって“叶わないこと”の象徴として描かれているものと、ポジティブな希望が込められているものが両方存在するのがおもしろい!例として3曲をピックアップ♪

“青いバラを育てるから
無事に咲いたら あの人にあげたいな
だったら何だってできるから
どうか、元気で”
「きえるみたい」植田真梨恵

“忘れてよ 青いバラなんて 夢か幻
奇跡なんて 起きてないわ
Blue rose 忘れてよ 
私のことを愛したのは 一瞬の本能の迷い”
「Blue rose」AKB48

“涙に灯る青いバラは
悲しい程に咲き乱れ
あなたに届く事のない
想いが今日も宙ぶらり”
「相合傘」aiko

 “奇跡”も“不可能”も紙一重ではありますが、同じ「青いバラ」という言葉を使っているのに、描かれ方によって逆の意味合いになるんですねぇ…。また、バラは色やカタチによって花言葉がかなり変わります。たとえば、赤=熱烈な愛、ピンク=温かい心、白=清純・心からの尊敬、黄色=友情、紫=誇り・気品、などなど…。歌詞の中に登場する“バラ”がどんな色で、どんなカタチをしているのかに注目すると、その主人公の心模様も見えてくるかもしれません…!