月夜舟

神さまが 逢わせてくれた この人と
我慢くらべの みちゆきでした
涙つづりの 幾年(いくとせ)も
過ぎてしまえば おもいで話
こぼれ桜が 水先(みずさき)染めて
夢を呼ぶよな ふたりの月夜舟

世渡りも お世辞も下手な 人だけど
裏がないのに ほだされました
喧嘩してみて 泣いてみて
情の深さに また惚れ直す
昭和生まれは やっぱり演歌
酔ってしんみり ふたりの月夜舟

まわり道 それでもいいの この川の
きっと何処かに 倖せがある
花と咲く日も 散るときも
あずけましたよ わたしの命
いいのあんたと 流されながら
明日を探して ふたりの月夜舟
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