愛恋川

あなたとならば 小さな舟で
流れて行きましょ どこまでも
古い女で いいのです
尽して幸せ 呼び寄せる
ふたりのさだめ 恋灯り
点(とも)してうれしい 愛恋川よ

身を寄せ合って ふたりでくぐる
世間という名の 橋の下
どこへ着いても いいのです
水面を流れる 浮き草が
ふたりのさだめ 似ていても
苦労がうれしい 愛恋川よ

あなたと夢を 追いかけながら
櫂(かい)にもなります 艪(ろ)にもなる
明日は遠くて いいのです
岸辺に情愛(なさけ)の 花を見て
ふたりのさだめ 生きてゆく
命がうれしい 愛恋川よ
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