漂う人の性(さが)

夢から醒めし人よ 生まれたばかりの人
見渡す街の灯りは変わらなく見えても
昨日までとは違う よろこびに飢えた人
潜みしそのプライドに かけて歩み出せよ

さあ出かけよう 五分先へ行こう
支配者たる時が 息の音を止めるまで
帰らない過去が 無情への扉
今すぐ辿り着ける明日へ 漂う 明日へ

全てを知ってるくせに 動けぬまま引きずった
見渡す人の情けは 悪魔のように優しく
まるで死への誘(いざな)い まるで自然の摂理
ただくるまれしプライドを かけて歩み出せよ

昇り来るぶざまな太陽
一瞬で彩り変える大地に俺は聞いた
素直であるとは戦わぬことなのか?
やけにはしゃぎたがるその胸が 死に抗(あらが)う人の魂なのか?

明け方の空赤く滲んで まるで俺を死に誘(いざな)うように

夢から醒めし人よ 生まれたばかりの人
見渡す街の気配は変わらなく見えても
刹那の光射して よろこびに飢えた人
潜みしそのプライドに かけて歩み出せよ

さあ滅びよう まどろみつつゆこう
支配者たる時が息の根を止めるまで
帰らない過去は 無情への扉
今すぐ辿り着ける明日は 漂う 人の性(さが)

時からのメッセージ
それは破滅を遥か臨むより 俺が破滅へ向かって力強く歩むこと
潜みしそのプライドにかけて歩み出せよ
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