「春ニ散リケリ、身ハ枯レルデゴザイマス。」

最愛の貴雄は「片羽」紋白蝶
わたくしに近付きては 蜜をすすり、すするのです。
形は異なり 言葉も通じない
所詮は結合ばれぬ 虚しき感情

溺愛の貴雄は「片羽」紋白蝶
不動のわたくしと良く似ていませんか?

「夢ヲ見タ非現実系自由二舞ウ夢ヲ見タ」
ゆらりふわり…上の空で視点を定めぬ
貴雄は弱く渇いた眼差しで
「四角い空」見上げていました。
どんなにわたくしが貴雄を愛しても
春には枯れ逝く宿命ですもの
何度も何度も貴雄をふり向かそうと
唄叫った「巡恋歌」いつ届きますか?
わたくしの目前ではらり散る貴雄
理解ってるつもりでした だけど哀しく。
何度も何度もあたしだけ見ててと
綴った「巡恋歌」もう届かない…
無力なわたくしは未練花枯らして
すぐにでも貴雄の後を逝きます
来年の春にはまた短命種を咲かし
貴雄を愛するわ 枯れ腐るマデ…
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