泪の乾杯

酒(さけ)は呑めども 何故(なぜ)酔わぬ
満(み)たすグラスのその底(そこ)に
描く幻彼(か)の君の
紅き唇紅き唇今何処(いずこ)

暗き酒場の窓伝(つた)う
雨の滴(しずく)も想い出の
熱き泪か別れの日
君が瞳(ひとみ)に君が瞳に溢(あふ)れたる

さらば酒場よ港街
空(むな)しき君の影追いて
今宵(こよい)また行く霧の中
沖に出船(でふね)の沖に出船の船が待つ
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