ポラリス・コンパス

夢で見たように飛べなくて 夜空
オールで漕いだ
鏡の水面(みなも)にビーズの波
ゆれゆれた 星模様

ただひたすら流れ星は
青い闇を切るよう
やっぱ私が使えたのは
魔法じゃなかった けれど

それでも光を放つよ
星座の切れ端を辿って
迷いそう 見失いそうでも
きらり きらり かけがえのない輝度(きど)
向かうべき方角は もう
知ってたはずだよ

大きな船じゃない 手作りの夢を
ひとりで漕いだ
羅針盤はいらない
私にはポラリスが光ってたから

影のないくらい暗いロンリーナイト
こわくないわけない けれど

今なら信じられるんだよ
星も歌も きらめくわけを
時間が通り過ぎてゆく
せつない せつない せつなくてたまらない
だけど いつも顔を上げて
先へ進んだ

どこにも行けずに
情けない夜も

それでも光を放つよ
星座の切れ端を辿って
迷いそう 見失いそうでも
きらり きらり かけがえのない輝度
向かうべき方角は もう
知ってたはずだよ
知ってたはずだよ
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