春雷の頃

どんなに君を好きか?ってこと
千の言葉 使ってみても
僕が伝えたい気持ち
きっと伝わらない

遊歩道に夕陽が沈んで
君の髪が黄金(こがね)に染まり
美しいそのオーラに
誰も心奪われる

ここに引き留(と)めたかったから
そっと 勇気を出してみた
プラタナスの木のその下で
足を止めて見つめ合った

雷が鳴っていた あの春の日
僕らは初めてキスをした
震える肩先 君を抱きしめながら…
唇が触れたのは一瞬だった
それでも 永遠に思えた
ああ 雨が降りそうだった
ああ 僕も泣きそうだった

君を思えば思うその分
僕の気持ちこれっぽっちも
伝わってない気がして
不安でいっぱいになる

あんな行動取って
何を確かめたかったのか
君に拒否されてしまえば
きっと楽にもなれるだろう

雷が近づいた あの夕方
僕らは一つになれたかな
いつまでこのまま 唇重ねてればいい?
あと何秒 あと何秒 待ってみようか
できれば離れたくなかった
ああ 空が暗くなって来た
ああ なんか気まずかった

君は覚えているかい?
ずっと遠くで鳴ってた
僕の気持ちと君のその想い
いつしか ふと惹かれ合い
ごく自然に目を閉じ
言葉のその代わり唇重ねた

雷が鳴っていた あの春の日
僕らは初めてキスをした
震える肩先 君を抱きしめながら…
唇が触れたのは一瞬だった
それでも 永遠に思えた
ああ 雨が降りそうだった
ああ 僕も泣きそうだった

「ゴロゴロとゴロゴロと雷が鳴ってた」
「あれは、僕らを急かしてたのかもしれない」
「だから、雨が降り出さないうちに」
「初めてのキスは春雷の頃…」
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