釣った魚の愛し方

「あなたって
釣った魚に餌をやらないタイプね」と言うけれど
そんじょそこらにはいない 泳ぎ方している
君に今日も戸惑っているだけ

甘党だってこと
よくわかっているけど
甘い言葉は怖くて

ずっと続くように
薄い味の愛を
あげていたんだ ごめんね

どこでどんな 育ち方をしたんだろう
傷付けないように 今日も

君が美しいから
躊躇ってしまうけど
この広い地球で“僕”というちっぽけな針に
食いついたのを 奇跡じゃないと言うならば
何が奇跡なんだ?
これは奇跡なんだ

束縛なんてこと
さらさらする気なんかない
でもなぜかな 自然と

どっかで垂らしている
馬鹿の餌にふっと
釣られやしないか?と疑ったり

水槽に閉じ込めたままでは
息苦しさもあるだろうし
自由に 海で泳いできて
でも今日も 笑顔で
見送れないや ごめんね

海で君が 汚れてしまわないかと
不安だけが募る いつも

君が愛しすぎるから
口突っ込んでしまうけど
綺麗な水すぎても 住めないこと知ってる
もしも君を どんな魚が襲おうと
守ること誓うよ

ポケットにしまってた
大切な言葉
君が遥か遠く 逃がした魚になる前に
消えない いや 増えてく
想い込めて伝えよう

君が美しいから
躊躇ってしまうけど
この広い地球で“僕”というちっぽけな針に
食いついたのを 奇跡じゃないと言うならば
それはそれでいいよ
いつかきっと分かるさ

だって

これは奇跡なんだ
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