バタフライ

流れてゆくだけの季節に無い物ねだりの虚しさよ
あなたが残した寂しさにわたしは埋もれたままだった

だからいつまでも淡い恋をして幻の中手を繋いでいたの
明日に怯えて殻を破れずに動けないサナギのように

見上げた空が蒼いほどに淀んだ不安がちらつくの
震える羽を見つめながらひとつ静かに息を吐いた

そこに吹く風は強すぎて
前を向くだけで精一杯

だからいつまでも淡い恋をして幻の中手を繋いでいたの
わたし今日からはあなたではなくて自分自身を見つめて生きてゆく
少し背伸びしてあなたに合わせて幸せだった日々が懐かしいわ
思い出に手を振りあなたが悔やむくらい わたし綺麗な蝶になる
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