セナカ アワセ

ねえ、あなたは同じ時の中で誰に恋してる?
あたしは今でもあなたに恋をしてる
去年買った赤いマフラーじゃ少し物足りないよ
両手で冷たい頬を包んでくれてたせいだよ

金木犀が香るこの坂道で
別れを告げたあとの微かな笑顔が忘れられなくて胸をつついているの

背中を合わせて離ればなれ 振り返れない あなたがいそうで
肩落とす見慣れた後ろ姿に 何も言えず動けなかったあの日

ずっと前から決めていたかのような別れの理由も
ほんとは後付けの言い訳だったんただ
離れてからこれで良かったんだと何度も唱えて
その度余計に傷つけてる気がしてた

金木犀の香りが消えるようには
思い出は消えなくて 季節を越えてもこの先ずっと心に生きてゆくの

背中を合わせて離ればなれ 振り返ればあなたがいそうで
笑って嘘だよ 冗談だよって 言えたならば今より悲しくなるかな

近くにいたって1番遠い逆さまの未来見てるよ
橙色の夕日に向かって1歩踏み出してみるよ

背中を合わせて離ればなれ 振り返らない あなたがいても
1人の旅路は怖いけどきっと 明日は素敵な景色があると信じて さよなら
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