すずらんの女

不幸あつめる ほくろがあると
うつむき見せた うなじの白さ
酔った背中を やさしく抱いて
奪いたかった 苦労まで
すずらん すずらん 白い花
はかなく揺れた 女(ひと)だった

少し無理した 笑顔の陰に
哀しい過去を かくしていたね
何もいらない あなたが欲しい
なんて嘘よと うつむいた
すずらん すずらん 白い花
黙って消えた 女(ひと)だった

どこにいるのか どうしているか
見上げた空に 今夜も聞いた
意地で別れた あの日の俺を
責めて濡らすか 夜の雨
すずらん すずらん 白い花
涙の似合う 女(ひと)だった
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