無情の夢

我が恋は 千尋(ちひろ)の海の
波間に漂う 捨て小舟
愛しては 愛しては ならぬ人
慕(おも)い届かぬ 闇の果て
いっそこの身を 海に投げ

もし生まれ 替(か)われるならば
運命(さだめ)も知らない 白い貝
縋っては 縋っては ならぬ人
いつか藻屑に なるならば
いっそこの乳房(むね) 三日月で

辿り着く 岸辺があれば
この世のむこうの そのむこう
恨んでは 恨んでは ならぬ人
無情(ゆめ)に生まれて 夢のまま
いっそこの愛 死なせたら
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