別府航路

倖せさがせば なぜかしら
いつも不幸と めぐり逢う
だめになるのね 尽くすほど
ひとり別れて 故郷(こきょう)へ帰る
別府航路の 船が出る
涙凍(こご)える 夜の海

波間に想い出 浮き沈み
胸のすき間に 霧が降る
いいの責めない うつり気は
揺れる漁火 しぶきの甲板(デッキ)
別府航路の 夜は更けて
未練なだめて 膝を抱く

緑の小鳥が 右ひだり
夜明け間近の 瀬戸の海
夢と倖せ 抱きしめて
いつかあなたと 来るはずだった
別府航路の 着く港
啼(な)いて迎える かもめ鳥
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