桜トンネル

木立ち抜ける風 水の音
月明かりおちる 堤防の道
見慣れた場所の 知らない景色
手を繋いで歩いた

春になると花が咲いて
白いトンネルみたいになると

言葉にした時
遠くない未来見ないフリした

桜の雨 いつか見た
散り際奏でるかすかな音
君の全てを欲しがりながら
僕は君から何も奪えない

幼かった頃 駆けた道
遠い記憶 なぞるように歩く
君に秘密 僕の秘密
交差して離れてく

低く響く声はかすれて
うかつな僕は見落としていた

「大好きよ ずっと
それはさよならの呪文だったの?」

桜の波 時を超え
寄せては返して君を呼ぶ
淡くけぶる思い出の中
ああまだ僕は君に恋してる

もう少し僕ら
大人ならうまくやれたのかな?

桜の雨 いつか見た
散り際奏でるかすかな音
君の全てを欲しがりながら
僕は君から何も奪えない

ああまだ僕は君に恋してる
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