混じり気のない純粋な《愛》という世界

 2023年4月12日に“idom”が2nd EP『EDEN』をリリース!よりidomらしさにこだわって制作したという今作。リード曲「EDEN」は、楽曲制作風景がidomのTikTokで公開されており、ChillでエモいけどノれるChill Houseな楽曲に仕上がっております。他にも様々な魅力を詰め込んだ2nd EP。idomの新たな魅力を感じさせてくれること間違いなし!
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“idom”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作のタイトル曲「EDEN」にまつわるお話です。私たちにとっての永遠のテーマである《愛》。idomが感じる《愛》の神秘性とは…。ぜひ今作と併せて、エッセイをお楽しみください。



古くて新しい、永遠のテーマ《愛》
我々人類のこれまでの歴史においても、その存在は非常に重要なものだと考える。
僕は真の《愛》というものに対して、神秘性を感じてやまない。
 
恋愛における時間というものは一定の速さで進まないようだ。
無論、時計の針は規則性を持って進むし、1秒が60集まって1分だという事実に変わりはない。
ただ1時間を1分のように感じたり、その逆に1分を1時間のように感じたりする感覚は、さまざまな場面で体験でき、恋愛はその感覚を享受するのに最も身近な存在だといってもよい。
一刹那のキスを永遠のように感じた人もいるだろう。
そこに《愛》というものの神秘性をますます感じる。
 
ラ・ロシュフコーの箴言集69条に
「純粋でほかの情熱を混えない愛がこの世にあるとしたら、それは心の奥底に隠されていて、われわれ自身ではしることのできないものである」と記されている。
 
ラ・ロシュフコー自身は『純粋でほかの情熱を混えない愛』というものの存在を認めていないが、この一節が、混じり気のない真の《愛》というモノの形を描いていると僕はずっと考えてきた。
《愛》は触れる事ができず、目に見えず、互いの中に知らぬ間に育まれ、その不可解さ故に私たちを苦しめ、惹きつける。
 
「EDEN」では、そんな心の奥底にある「混じり気のない純粋な《愛》という世界」に陶酔していく二人の様子を描いた。現実から隔離されたその世界は、理想郷であり楽園ともいえる。恥じらいもなければ、一般常識なんてものは通用しない。
それ故に誰にも侵されたくない領域がそこには存在し、二人だけの秘密が生まれる。
 
《恋》と《愛》は似て非なる部分があり、盲目的で自己中心的な《恋》に対して、《愛》からは自己犠牲と理性的な精神を感じる。今作「EDEN」の二人は《恋》と《愛》の間で揺れ動き、純粋さ故にその精神世界に溺れていく。
その先に究極の愛があるとして、僕がその当事者であるなら、きっとこう願うだろう。
 
「あなたの腕の中で、永遠に眠りたい」と。
 
idom


◆2nd EP『EDEN』
2023年4月12日発売
初回生産限定盤 SECL-2855~2856 ¥1,800(税込)
通常盤 SECL-2857 ¥1,400(税込)
 
<収録曲>
1.EDEN
2.Memories
3.Control
4.Loop
5.GLOW -English ver.-