恥ずかしいって、幸せな瞬間の伏線なのでは?

 男女混声豆腐メンタル4人組バンド“ゴホウビ”が、2023年4月14日にデジタルシングル「一糸まとわぬアイを見せてよ」をリリースしました。同曲はカンテレ 木曜深夜ローカル連ドラ『全ラ飯』オープニング曲。“ひれ伏せ常識世間体よ”がテーマとなっており、ゴホウビらしい楽しく明るいナンバーに仕上がっております。
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ゴホウビ”のスージーによる歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは新曲「一糸まとわぬアイを見せてよ」にまつわるお話。ドラマ『全ラ飯』の台本を読み、改めて“恥”と向き合ってみたとき、感じたことは…。ぜひ今作の歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。



恥ずかしいって、幸せな瞬間の伏線なのでは?
 
4月13日から始まった関西テレビの木曜深夜ドラマ『全ラ飯』のオープニング曲を担当させていただくことになり、楽曲を書き下ろすにあたって台本を読ませてもらったとき、そう思ったんです。
 
恥って聞くと、とにかくわたしにとっては嫌な思い出ばかり。小さいところでいうと漢字の読み間違え(イヤ勉強せい)、大学生時代、レストランでホール担当のバイトをしていた時には最初に持って行く水をお客様の前で初日に連続3回こぼすなど。特に失敗に付随する恥のエピソードは数えたらキリがありません。
 
恥をかいた記憶は脳から抹消してしまおう。いつしか、恥をかきそうなところは極力避けて日々を過ごすようになっていました。
 
自分のコンプレックスに関わることなら尚更。人に秘密にしていることを晒して恥をかくくらいなら、人前では大人しくしていよう。そう思うのが一般的だと思います。時に恥は心に深い傷をつけてしまうくらい、取り扱いにくい感情だと思うのです。
 
このドラマに出てくる主人公たちも、それぞれ秘密を抱えて生きています。一見とてもコミカルな作品ですが、物語が進んでいくうちにその秘密の核に迫っていくのです。
 
自分自身振り返ってみると、心が揺れるとき、身体中の毛穴が細胞がブワァッと開くとき、「恥ずかしい」が関係していることが多々。でも大体その感情が湧いた瞬間にその物事を拒絶。向き合うなんてしなかった。
 
あのときもし「恥」の向こう側に踏み入れていたら、もっと面白いことが待っていたかもしれない。穏やかに生きていたら訪れないような未来が待っていたかもしれない。自分の知らない自分を知ることができるチャンスだったかもしれない。人目なんて気にせずに、思い切って飛び込んでみればよかったかな。過ぎたから言えることでしょうが、そう思ったんです。
 
「恥ずかしい」ことは決して悪いことではないのかも。
 
そう考えると、未来に対して少し気持ちが楽になることができました。
 
 
今回はゴホウビの新作「一糸まとわぬアイを見せてよ」のコラムなんですが、とにかく頭空っぽにして、心裸にして聞くのが一番“感じる”曲になっていると思います。
 
“殻を破る”をテーマにメンバーそれぞれプレイしたり、ドラマ『全ラ飯』のオープニングということでとにかくポップとキャッチーとスパイシーがアクセル全開なので、そちらも物語ともに是非注目してみてください!
 
3ヶ月連続で、コラムを担当させていただくなんて初体験でした。
 
拙い文章だったと思いますが楽しんでもらえたでしょうか。。
 
UtaNetコラム担当者様、お世話になりました。
またよかったら書かせてください!
 
ゴホウビの音楽もあなたの日々のささやかな彩りのひとつになりますように。
いつかライブでお会いできますように。
 
ありがとうございました。ゴホウビのvo.&key.スージーでした!
 
<ゴホウビ・スージー>



◆紹介曲「一糸まとわぬアイを見せてよ
作詞:スージー・むんちゃ・405
作曲:スージー