“似合う”と“好き”

 男女混声豆腐メンタル4人組バンド“ゴホウビ”が、2023年2月8日に新曲「kissしよ」をデジタルリリースしました。白雪姫がモチーフとなっている今作。主人公の王子様が、姫に対して強がってしまい、「ごめんね」が言えず、もっとも伝えたい「アイラブユー」をなかなか伝えられないという、カップルにありがちな何気ない日常が描かれております。おとぎ話だけではない、現代人の心にも刺さるカップル向けラブリーソング…!
 
 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ゴホウビ”による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、彼らのメジャーデビュー曲「好きな服」にまつわるお話。自分に“似合う”ものと“好き”なものは必ずしも一致しない。それならどちらを選ぶ方が幸せなのか…。そう考えたことがあるあなたへ。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。



最近SNSで、“骨格・肌色診断”をよく見かける。
これで大体自分にどんな服が似合うかわかる。
 
でも、“似合う”と“好き”が一致するとは限らない。
私も試してみたけれど、好みとは真逆の服をあてがわれた。
 
じゃあ好きな方を選べばいいじゃんと思うかもしれないが、これまた好きな服を着て似合ってないことに開き直れなかったりする。難儀!
 
小さな画面越し、私の理想を着こなす見知らぬ誰かが「自分らしく生きよう」とこちらに微笑みかけてくる。そっとスマホを伏せる。
 
こんだけ比較対象がわんさか溢れるこの世界で、“自分なんか”って感情が生まれること、否定しないでほしいよな。自分は自分、人は人、わかっちゃいるけど強くなれないから強がるしかない日もあるよ。未だに思うもん、選ばなかった道を進んだ方が幸せになれたんじゃないかって。弱っちくて嫌になるよ。
 
それでも私はなんだかんだ“好き”を選んでしまう体質で、ここまで来てしまいました。あちゃー! もう醒めるまで「好き」を追及してみようと思います。一生“完璧”にはなれないけど、だから苦しくて、憧れ続ける。
 
 
 
どちらを選ぶ方が幸せか、それは本当に人それぞれ。考え抜いて選んだ答えに間違いなんてない。
 
だけどもし今、“好き”と“似合う”の間であなたが揺れているのなら、自分の心に従ってみるのも悪くないかもしれませんよ。
 
“好き”は奇跡の出会いだよ。
 
さて明日は何着よう。
 
<ゴホウビ・スージー>



◆紹介曲「好きな服
作詞:スージー
作曲:スージー・cody