福岡発・新世代ネオ・ソウル・バンド“yonawo(ヨナヲ)”が、2020年11月11日にファーストフルアルバム『明日は当然来ないでしょ』をリリース。今作についてメンバーは「yonawoとして初めてのフルアルバムは、作品全体の雰囲気や曲順に対するアレンジなど、新たな挑戦が詰まった作品になっているので、一つ一つの曲としてもアルバムとしても楽しめる作品になっていると思います。ぜひ聴いてください」とコメントしております…!
さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“yonawo”の荒谷翔大による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作『明日は当然来ないでしょ』の主題である「私」についてです。このテーマを考えるきっかけとなった記憶とは…? まずは、最近の彼がハマっている、あるモノのお話から、ご堪能ください!
~歌詞エッセイ~
初めまして、yonawoのボーカル、荒谷翔大です。
最近僕は、yonawoのベース、さとしが教えてくれた、元祖ラーメン長浜屋(以下「元祖」という)に惚れ込んでいます。
昨夜もyonawoのドラム、のもりんと夜中のベタ生(是非お店に行った際は頼んでみてくださいね)を喰らいに行ったのですが、元祖に向かう途中、のもりんが「元祖って大衆浴場みたいじゃない?」と言ってきました。
そしてその夜、僕は元祖ラーメン長浜屋で見たのです。
お店に足を運んだ御客さんが、湯に溺れるときのように無防備で、一心不乱に麺を啜り、束の間のワンネスを分かち合うところを。
はい!茶番はこのくらいにして、本題に入ります!
僕の記憶が正しければ、まとまった文章を書くのは高校時代に小論文を書いた以来なので、少し戸惑いながらキーボードをポチポチしています。
今回は僕たちのファーストフルアルバム『明日は当然来ないでしょ』の主題について書きたいと思います。
この作品を製作するにあたって、最初から具体的なイメージを話し合った訳ではないのですが、メンバー4人で一つ一つ楽曲を作り上げていく中で、なんとなく僕が抱いているぼんやりとしたイメージを、製作を通して、メンバーみんなと共有できたかなと思っています。
その主題というのが「私」です。
五十音順をやっと覚えたぐらいの僕は「私」というのが、如何にあやふやで危うい存在かという考えに取り憑かれ、眠れないことがありました。
家族で川の字になり眠ろうと目を瞑るのですが、自分以外の世界中の人々は全て、ロボットのようにプログラミングされた作り物なのではないかと思うぐらい、他者が遠く冷たく分かり合えない存在だと思い込み、子どもながらに一生懸命、途方に暮れたのを覚えています。
今ではそんな風に悲観的に捉えてはいないのですが、きっとあの体験が「私」について考えるきっかけになったのだと思います。
そんな今現在の僕が「私」について考えたときに抱く想いは昔とは全く異なり、希望に溢れているのです!!!
「私」の坩堝の中で、生と死、此処と其処、そして僕とあなたも、いつかまた溶けて一つになる。
「明日は当然来ないでしょ」は、そんな想いが詰まった作品なのです!
<yonawo・荒谷翔大>
◆1st Full Album『明日は当然来ないでしょ』
2020年11月11日発売
初回限定盤 WPZL-31783~4 ¥3,600+tax
通常盤 WPCL-13245 ¥2,800+tax
<収録曲>
01. 独白
02. 逢えない季節
03. トキメキ
04. rendez-vous
05. good job
06. cart pool
07. 蒲公英
08. 202
09. 天神
10. ムタ
11. 麗らか
12. close to me
13. 生き別れ
14. 告白