INTERVIEW
今、セックスレスについて歌いたいんですよ。

カップリングの「LA LA LOVE」も愛に溢れた1曲ですが、こちらはどんなきっかけから生まれた歌なのでしょうか。

ko-dai:これは去年の夏くらいに作った曲なんですけど、ちょうど俺の友達がプロポーズをするか迷っていた時期で、そこからインスピレーションを受けて歌詞を書きました。なんか、いいないいな~って気持ちで。まぁ二人は無事に結婚して、今はすげぇケンカとかしてるんですけどね(笑)。でも当時は本当に幸せそうで、その友達の奥さんが実際に<幸せ過ぎて不安なの>って言っていたこととかも、歌詞に入れたんです。

ちなみに、6年前の歌ネットインタビューで皆さん「メンバー同士で恋愛の話をよくする“グータンヌーボーアーティスト”だ」とおっしゃっていましたが、今でも結婚についての話とかされるんですか?

ko-dai:あ~言ってた言ってた(笑)。いや~、もう最近は「恋愛できないんだけど」とか「どうやって人を好きになるんだっけ」とか、結構テーマが重くなってきていますね。あと「セックスレスの原因ってなんだろうね。周りで多いでしょ?」みたいな話とか。だから今、ソナポケはセックスレスについて歌いたいんですよ(笑)。

え!?

matty:そうそう、表現方法によっては可能なんじゃないかなって。匂わすぐらいの感じでいけば(笑)。

ko-dai:俺は男友達も女友達も多い方なんですけど、わりと“セックスレス”ってワードをみんな深刻な悩みとして持っていたりするんですよ。だから「何が原因なんだろうね、やっぱり家族みたいになっちゃうのかなぁ」って話し合いとかをめっちゃしますね。なんかメンバー内の会話がどんどん女子会みたいになっていますよ。女子の会話の方が男子よりエグイでしょ?でもそういうふうに、第二章では一歩踏み込んでもいいと思うんですよね。これまで爽やかなこととか、若々しい恋愛はたくさん歌ってきているので、もっとドロッとしていたり、核心を突いた歌詞を綴りたいなぁと。

核心を突いた歌詞というと…?

ko-dai:うーん、2013年ぐらいから、いろいろ言葉にこだわって、ちょっと視点を変えたり、同じワードを使わないようにしたり、すごく考えて歌詞を書くようになったんですよ。でも正直、それ以前の方が歌詞は見られていて。一度、作詞家と共作もしてみたんですけど、当時のトップ20にも入りませんでした。やっぱり頭じゃなく自分たちの心の内圧から生まれた言葉じゃないと流れていっちゃうんだなぁって。昔は「俺らの歌詞は、直球ど真ん中ストレートです」って言っていたんです。最短距離で伝えたいから。でも、途中からいろんな変化球を投げるようになって、それが違ったんですよね。だから、ソナポケ“第二章”では、現代ならではの恋愛問題とかをテーマにしつつ、その核心をまたど真ん中ストレートでえぐらなきゃいけないな、と感じています。

では、みなさんが最近、歌詞が良いなぁと思うアーティストや、この歌詞が刺さったという楽曲を教えてください。

photo_03です。

eyeron:この前、曲を作っている時に“竹原ピストル”の話をしていたんです。そうしたら、次の日に「スッキリ!」に出演されていて。あの歌詞って、彼が歌うから響くんだろうな、そこにちゃんと魂があるから今ああいう歌の時代が戻ってきているのかもしれないなということをすごく感じました。あと竹原ピストルは、中島みゆきの「ファイト!」を歌っていたりもするんですけど、あの歌をカバーであれだけ歌いあげられる人って、俺はじめて見た。それぐらいグッと刺さりましたね。

matty:俺は自分たちの曲になっちゃうんですけど、デビュー曲のね「Promise」の最後のサビ前のワンフレーズが、ふと今の自分たちを予言していたかのように感じたんですよね。当時はもちろんそれを意識したわけでもなく、あの物語の世界観として書いているフレーズなんですけど。

<今と変わらず 笑顔で「しあわせ。」と言えるような未来にするよ…>というフレーズですね。

matty:そう、去年10月に一度すべて止まってしまって、多くの方にご迷惑も心配もかけました。でもその人たちに対して、改めてちゃんと第二章を進んでいく姿を見せることで、またみんなが<笑顔で「しあわせ。」と言える>ようにするんだよってことを、俺らはデビュー曲に言われてんじゃねーかなって。つい先日、その中止になったライブの振替公演が終わったんですけど、やっぱり活動休止前と後では、いろんな曲の感じ方が違ったんですよね。みんなに向けて歌っているものが、自分たちにも「頑張れよ!」って返ってくる感覚というか。すごく勇気づけられるところがありました。なかでも「Promise」のあのフレーズは「あ、ここだな。この原点があるから第二章がスタートしたんだな」と思えましたね。

ko-dai:俺は、ファンクラブのツアーで中島みゆきの「糸」をカバーしたんですけど、<縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合せと呼びます>っていうフレーズが刺さりました。入院していた時、お見舞いで弟と母親が久しぶりに来てくれたり、離婚している父親も違う日に来てくれたり、そんな時に改めて家族っていいなぁって思ったんです。自分もいつか家族を作る時が来るのかなぁなんて、そんなふうに感じて。だからこそ「糸」を歌った時に<逢うべき糸>にいつか出逢いたいなぁと思ったし、その一期一会の幸せってものに、改めて気づかされました。

ありがとうございました。では最後に、第二章への意気込みを込めつつ、歌ネットを見ている方にメッセージをお願いします。

eyeron:これまでもたくさんのラブソングを書いてきたんですけど、どんな曲を書くにしても、これからも聴く人の心の一番近くに刺さるような歌詞を紡ぎ出していけたらいいなぁと思います。今回のko-daiの病気で、チームとして本当にいろんなことを乗り越えたからこそ、同じ言葉でもまた違う感じ方や受け取り方をしていけるんじゃないかなとも感じているので、ひとつひとつ丁寧に伝えていきたいですね。

matty:昨年10月のことは自分たちにとって大きくて、さっきも言いましたけど、過去に作った歌詞を、今の俺らが見直すと、新しく聴こえるものがあったりとか、作った当時にはなかった感情が見えてきたりするんです。それはきっと聴き手の方も同じで、聴く時々で違ったものを感じるんじゃないかなと思うので、これからはより皆さんの生きている環境に寄り添えて、一緒に人生を歩めるような曲を作れたらと思っています。頑張ります。

ko-dai:一人の主人公だと思って、デビュー曲から歌詞を読んでいっていただけると、物語のなかでいろんな経験をしていくので、一層その世界を味わってもらえるかなと思います。デビュー曲の「Promise」からはじまって、そこから遠距離もしたりして、たくさんの景色が見えるだろうし、さらに俺が倒れたあとの楽曲「一生一瞬」から何かが違うってことにも、気づいてもらえるんじゃないかなって。そうやって歌詞もじっくり楽しんでもらって、是非、7月からはじまるライブにも足を運んでいただけたら嬉しいです。


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