仮面男

入日茜

仮面男

作詞:入日茜
作曲:入日茜
発売日:2008/03/19
この曲の表示回数:7,439回

仮面男
動けなかった
明かりも点けず
後ろ手にドアの鍵をかけた
薄暗い部屋
脅えるように 顔に手をあてた

床に滑り落ちる仮面を見つめながら
僕はそれを踏み潰した

襲いかかる 見えない渦に
何もかもが呑み込まれてく
崩れそうな僕の心が
叫び続けて息もできない

いつからだろう
幼い僕は 服を着るように仮面を付けた
クラスの中で 家族の前で
素顔を隠した

疑うことを覚えて 大人になるたびに
僕の顔は 歪んでゆく

身体中に焼きついている
数え切れないほどの言い訳
強く強く擦ってみても
痣に変わって 消えてくれない

「どうせ夢なんてシャボン玉さ…」
僕の中の大切なものが
ひとつ、またひとつ こぼれ落ちてく

嘘も自由も手にした街で
生きるために手に入れたのに
僕は今日も仮面の下で
ひとり涙流すよ

襲いかかる見えない渦に
何もかもが呑み込まれてく
崩れそうな僕の心が
叫び続けて息もできない

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