月の秤

愛がやせてゆく
心変わりがわかる
夜がくれた月は愛の秤(はかり)
傷ついた 女だね
そうよ 十三夜
三日月も満月も
違う顔に見えるけど
たった一つ 心そのもの
あゝルナ リブラ
心が流す赤い血が
涙に変わるなら
泣いて 泣きあかすだけ
睫毛(まつげ)溶けるほどに

愛を食べてゆく
時の流れが憎い
窓にかかる月は愛の秤
残酷な あなただね
そうよ蒼い月
紅い月 朧月
違う顔に 見えるけど
たった一つ 心そのもの
あゝルナ リブラ
おまえが 帰る場所なんて
勝手に決めないで
白い月影さえ
淡く 溶けてゆくわ

あゝルナ リブラ
突き刺すような針の月
未練と呼ぶのなら
夜明け あとかたもなく
心からも消えて
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