夜を抜けて

あなたがどれほど美しいのかを
あなたが知らないことが
どれほど美しいのかを
僕は言いふらして回りたいな

閉じ込めて 言わないで
ひととき ぽたり思い出す季節と
壊れる時に吹く風の匂い
優しくしないでくれ

いっそ君をさらい この夜を抜けて
何から終わってもいいように
手を繋ぐ 手を繋ぐ
要らないものがなくなるまで目を閉じていようよ
きっと騒がしい朝に紛れても
体に一つだけと知って

陽だまりの中で微睡んだ目も
二度と震えないように
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