パセリ

すぐ邪魔者扱いしないで ちゃんとここにいる意味があります
“いる”か“いない”かのちょっとした違いを
君はどうせ気付きもしないけど
小洒落た服で着飾って 君の中の小悪魔がはみ出して
自信満々で見せつけられても 中身のだらしなさにばかり目が行く

素敵なオードブルに添えられたパセリの気持ちもわかんないの
そんな君に一体僕の何がわかるの

生き急ぐ途中で 必死に拾い集めたものは
自分だけが輝くための材料か
あまりに小さくて見落としてしまったものほど
君を色付けて 味付けて 引き立てた 粋なキャストだ

まだわがまま放題したいんだって 音を立てて歯車が鳴き出して
噛み合わぬままの言葉の羅列に 僕の心は胃もたれしてるんだよ

食べてあげればいいんじゃない 香りを楽しんだっていいんじゃない
食わず嫌いの向こう側で 君を待ってる

どさくさに紛れて 君の口に放り込んだら
君はどんな顔で僕を見るだろうか
好きも嫌いもなく捨ててしまうくらいなら
君のメインディッシュに紛れさせて からかって 泣かせたっていい

生き急ぐ途中で 必死に積み上げたものは
君にどんな景色を見せてくれたろうか
世の中少しだけ 引いて見れば そんな君さえ
誰か色付けて 味付けて 引き立てた 無名なキャストだ
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