ふたり

真っ白なこの壁に僕は花を逆さに飾る
真っ新なその夢に君は言葉をのせる

あなたの知らない歌を
僕にだけ閉じ込めた

まだ知らない町と夕日に染まりそうで
悲しくないのに悲しくなるような
夕ご飯の匂い達
まだ言えない僕の秘密に染まらないで
寂しくないのに寂しそうだなんて
気づかせないで

真っ白なこの壁に 僕は最高の青春を飾る
真っ新な思い出に 君は色をのせる

あなたの知らない強さを
僕にだけ吹き込んだ

まだ知らない道と壁に立ち止まりそう
悲しくないのに悲しくなるような
ホームセンターのひかり
まだ叶えられない僕のありのまんまの姿が
寂しくないのに寂しそうだなんて
気づかせないで

手を繋いで渡る幸福橋
坂を下った黄色い家
日当たりのいい角部屋
年に一度の大切な手紙
人懐っこい猫
左腕光るブレスレット
何も変わらなくていいのに
何か変わりたいと求める日々に
いつも隣にいてくれるのは
ふたりで作る私たちの歌
×