グラスの花

雨に折られた 赤い花
泣いているよで ほっとけなくて
そっと拾って 淋しい部屋で
グラスに浮かべてひとりごと
このまま あの人 待ちわびて
焦がれて 枯れてく さだめでしょうか

真夜中突然ドアの音
五年も あたしを ほったらかして
いまさらないよと 言いながら
グラスの花にさとされて
背中で止めてたドアを開け
うつむく あんたに しがみついたよ

淋しいはずのこの部屋に
あんたとあたしと赤い花
そんな気がしてしょうがない
グラスの花の恩返し
寝おぼれながら握る手が
二度とははなれぬ 約束だよね
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