りんご

僕には名前があります 別に特別なことじゃないんですけど
そのおかげで人と僕は違うっていう確信が持てた
きっと今あなたと同じ景色を見たとしても
全く同じ気持ちを抱くわけにはいかないんでしょうね

あなたが呟いた「カナシイ」は僕が知っている「悲しい」と
とてもよく似ているんだ でも決して=(イコール)にはならない

ずっと満たされない気持ちのオンパレードだったんだ
何がどうなって僕は僕 何がどう違って君は君
同じ人間なのに またすれ違う

「サヨナラ」はどんな味? 知りたくもないけれど
また人は空に帰る その意味もわからぬまま

すがりついてみたのさ 枝分かれしていく運命ってやつに
風に吹かれて 雨に打たれて 落ちればそれで終わりだった
最後の最後に目覚めるあなたは世界の歴史を紐解いてどう思う?
馬鹿したんだな 何してんだよ そんなシナリオ望んでないのさ

言いたいことを言うためだけに人は連れ立ってなどいない
ときには間違うことだってある ときには踏み外すことだってある
それでも精一杯のあなたを信じてる

この空はどんな色? 百年先も同じ色?
両手を広げればわかる 自分のあまりの小ささを

ひとつひとつ積み上げて 気に食わなくて振り出しに戻って
枝の先にぶら下がった りんごにまた手をかけるんだ
あなたは笑顔で「嬉しい」って その要素は一体なんだ
自分さえ良ければ嬉しい? それとも笑顔を分け合えて嬉しい?

La La La…
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