露地裏・酒の川

いいじゃないかよ 追い越されても
そうぞ先にと 笑ってやれよ
男同志の おまえと俺さ
露地の匂いに 立ち止まり
今日を忘れる 酒の川

今の世の中 何でもありよ
なのに寂(さみ)しい 奴ばっかしさ
しょせん不器用 おまえも俺も
楽をのぞめば あとで泣く
他人(ひと)に下駄など 預けりょか

まわり道して はじめて見える
人の一生 そのまた裏も
男同志の おまえと俺さ
はしご酒して ちどり足
演歌(うた)が身にしむ 酒の川
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