待宵橋恋唄

ハァ… 流れ 流れて…
涙 流れて とめどなし
初めてあなた いない夏
ひとり来てみた この橋で
ふと見上げれば 待宵月(まつよいづき)
あなたの笑顔が 重なった
会いたいよ 会いに来て
夢でもいいから

ハァ… 流れ 流れて…
雲は 流れて 十三夜
あなたと見てた 遠花火(とおはなび)
今年も来ると 言ったのに
対(つい)の団扇(うちわ)も ひとつだけ
揃いの浴衣も 一人だけ
会いたいよ 会いに来て
夢でもいいから

ハァ… 流れ 流れて…
季節(とき)は 流れて 人待たず
月待ち橋に 秋の風
川面(かわも)に映る あかね雲
肩にやさしく 紅とんぼ
あなたの横顔 さがしてる
会いたいよ 会いに来て
夢でもいいから
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