放浪

月は東に 夕日は西に
旅を行く身は 曠野の中に
今日もとぼとぼ さすらい暮し
どこに埋めよう はかない夢を

恋に泣くのは 若さのためよ
空に唄うも つらさのためよ
捨てた故郷に 未練はないが
人の子ゆえに あわれを想う

何を求めて ひろった旅か
長い砂丘の ひとすじ道よ
嵐吹け吹け 地をまき立てて
愛(いと)し人待つ あゝ身ではなし
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