酒に想いを

酒は飲むもの 悲しみ抱いて
飲んで酔うもの ただひとり
熱い泪(なみだ)が 出た時は
それを肴(さかな)に あおるもの

こんな小さな グラスの底に
だれがうずめた 恋の味
胸にまつわる 未練から
せめて今夜も 逃げる酒

見てはいけない 夢見たあとは
つらさひとしお 身にしみる
もしもこの酒 切れたなら
もとの他人に かえるだけ
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