ANATA

花は散ってゆく
季節は去ってゆく
立ち止まっていた私一人が

街は私を包んではくれない
行き交う人は皆満たされていて
目を閉じて呪うわ

目を開ければ あなた
あなたが笑っていたのに
あの日のまま止まったあなたの姿も
やがて消えるのでしょう

想い出がいっぱい
ごろりごろりと
交わした約束と去年の二人が
灰皿で燃えるわ

描いたのは あなた
幸せとかそんなのじゃない
あの日のまま止まったこの部屋の中で
また朝を迎えて

目を閉じれば あなた
面影も夢も
やがて消えるのでしょう
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