未来のこと七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 悪いニュースばかりで 時は止まったまま 世界中の時計が 止まってしまった夜は 空を見上げ 時を測る 時を測るだけ だけど君と 未来のことを話してみたい ふるえる肩を抱きしめていたいよ 遠すぎる夜も僕がすぐそばにいるから 靴をなくして立ちすくむ君 あの頃の二人がいま胸の中よみがえるよ 子供みたいな笑みをもういちど見せておくれよ どんな悲しみ越えてきたの わかりきれない無言の時 遠すぎたとしても君のすぐそばにいるのに 靴をなくして裸足のまま 歩き出したアスファルトは熱を帯びて 雨を待ちわびている 影法師だけ伸びてく 未来のことを話してみたい 明日がどんな不確かに見えても 遠すぎる夜も僕がすぐそばにいるから いま君と 未来のことを話してみたい 見えない橋を渡り切るその前に もしも許されるなら ふるえる肩を抱きしめていたいよ 遠すぎる夜も僕がすぐそばにいるから 君のすぐそばにいるから 悪いニュースばかり 時は止まったまま 音も止まったまま 空を見上げ 時を測る 1秒先の未来へ |
Wonderful Life七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ああ 誰かが夜空を見上げ 思いがけない 幸運を思う ああ 誰かが夜空を見上げ 思いがけない 幸運を思う時 そのベランダの上 屋上では 飛び降りようか 飛び降りまいか 迷っている男がいて 節くれだった指で 錆びた鉄柵を握りしめ ぼんやりとこれまでの痛みの記憶を反芻している 子供の頃から安堵感を 感じたことがないから 音楽と音楽の間の 静寂が怖かった そばで話しかけてくれる存在の代わりに こんなレコードをかけ続けて 恐怖を紛らわせて Wonderful Life そんな男のさらに上を 薄汚れた渡り鳥 キーキーキーキーと雑音を立てて 静寂を埋めてしまった おかまいなしさ これから終わっていく男のことなんて そして鳥たちの上には 灰色の雲が広がっている 地上の何かが蒸発して あの雲になったというなら さっきのしょうもない精液やよだれや何かも 雲になってしまうんだろうか 魔法のように Wonderful Life 広がっていく雨雲を気にしながら 商売相手にもたれて歩く ひとりのおんな 濃厚接触はいやだけど そうも言っていられない ペストの時代にだって 人々はこう叫んだ 「働くなというなら 食べるものをくれ」って 家ではあの子が待ってる ひとりぼっちで その小さな手のひらだけが わたしの希望 おうちでまってて baby なるべくはやくに お金稼いで そこに帰るよ Wonderful Life おうちでまってる baby ちいさいね、何歳? 父親が死のうとしてることに気づいていない 行かないで 行かないで 行かないでって言ってみることにはきっと意味があるはず なのに知らないんだ 行かないで 行かないで 行かないでくれよ 行かないで 行かないで 行かないで あなたを今も 愛しているのに Wonderful Life おうちでまってる baby ほんとの天使 おうちでまってる baby きみはおれの天使 おうちでまってて baby なるべくはやくに お金稼いで そこに帰るよ Wonderful Life 誰かが夜空を見上げ 思いがけない幸運を思う 誰かが夜空を見上げ 思いがけない幸運を思う時 誰かが夜空を見上げ 思いがけない幸運を思う 誰かが夜空を見上げ Wonderful Life |
崖の家七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | いつか 大きくなって 俺の代わりに どこでも行けよ Little House on the Cliff ここを出るのさ 旅人になれ 親父は そう繰り返してた それなのに 僕は今でも Little House on the Cliff 崖の上の 小さな家 夢は すこしだけあるよ いつかは 叶うといいけど Little House on the Cliff 崖の上の 小さな家 でも ここから離れられないさ あなたを 失った日から Little House on the Cliff 崖の上から 飛び降りて いつか あなたのような 優しい 父親になって Little House on the Cliff 子どもたちと ここで暮らす 夢は そんなのもいいけど そろそろ 旅をしてみるのも Little House on the Cliff 一緒に行こう ドアを開けて アメリカより遠い場所を 東京より遠い場所を アジアの高鳴りより遠い場所を 僕らは歩いて アフリカより遠い場所を ミドルイーストより遠い場所を ロシアやユーロより遠い場所を 僕らは歩いていた |
なんだかいい予感がするよ七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 大騒ぎの後まだ生きてる 誰も欠けずに残って なんだかいい予感がするよ こんな時だけど ちょっとそっちに行ってみよう 大騒ぎの後まだ生きてる 今夜は不思議な感じ なんだかいい予感がするよ こんな時だけど 大騒ぎの後まだ生きてる 誰も欠けずに残って なんだかいい予感がするよ こんな時だけど |
beyond the seasons七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ゆき過ぎて ふりかえる 曲がり角 なつかしく 荒れ果てた 夢の跡 一粒の種を蒔く 君の指先 春よ行け君の元へ 夏よ行け君の元へ 秋よ降れ僕の元へ 冬よ跳べ僕の元へ あたためていたいものは 君の指先 |
『パン屋の倉庫で』七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 周囲の心配も知らずに あまりにも若い結婚 勤め先のパン屋の 倉庫に住み着いた二人 慣れない街も やがて家になる 真夏の台風のあと 二人は親になる 二人はまだ子供 お金がなくても平気さ パン屋の倉庫で パン屋の倉庫で 七十年代の終わり 確立されない障害者の権利 世間は笑う 何もできやしないさと 若い二人の密かな夢 いつかこの小さな店の みんなで一緒に 世界一のパンを焼く 二人はまだ子供 お金がなくても平気さ パン屋の倉庫で パン屋の倉庫で 最初の息子の僕は タオルにくるまれ イースト菌の匂いを嗅ぐ それが膨らむ音を聴く やがてカタカタをついて立ち上がり 倉庫の隅まで歩いたよ いろんなパンで溢れてた アンパン食パンクリームパン 僕らはまだ子供 お金がなくても平気さ パン屋の倉庫で パン屋の倉庫で アンパン食パンクリームパン カレーパン 丸パン フランスパン 犬パン猫パン ライオンパン 象パン ロバパン ペリカンパン パンはどんどん形を変え 車になって気球になる 赤子を乗せて 地面を離れる 僕らはまだ子供 お金がなくても平気さ パン屋の倉庫で パン屋の倉庫で 二人はまだ子供 お金がなくても平気さ パン屋の倉庫で パン屋の倉庫で |
Frog in the World !SOIL&“PIMP”SESSIONS feat. 七尾旅人 | SOIL&“PIMP”SESSIONS feat. 七尾旅人 | 七尾旅人 | 元晴 | | Frog in the well in the well in the well in the well 井戸の中のカエル はねあがる in the well in the well in the well in the well ぬけだして いくのさ これから あいにゆく きみの その くちづけを うけたなら Frog in the world ! in the world ! in the world ! in the world ! 王子様にかわる 今夜 カエル とびはねるたび とびはねるたびに 井戸の底から 切り取られた空を見た 雲 鳥 雨粒 落雷! DanDan ! DanDan ! DanDan ! DanDan ! 嵐のあと 流れ星が横切る そしてきみをみつけたのさ Frog in the well in the well in the well in the well 井戸の中のカエル はねあがる in the well in the well in the well in the well ぬけだして いくのさ これから あいにゆく きみの その くちづけを うけたなら Frog in the world ! in the world ! in the world ! in the world ! 王子様にかわる きみだけの Hey ! Jumpin' ! はねあがる ぼく 「Frog in the world !」 |
Across Africa七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 君はあの大地をゆく 爆風にあおられて しかばねを踏み越えて 恐れを噛み締めながら 幼い手で 掻き分けながら 渡りきれよ このまま 銃弾を かいくぐり Little Lion 風をきる ひろがる炎より はやく はやく かすかな月を目印に変えて Across Africa 必ずもういちど 抱きしめさせて Good-bye Africa 君はまた 荒れ野をゆく 争いのない 場所を探して 渡りきれよ 谷底も この果てなき夜を どうか どうか かすかな月を目印に変えて Across Africa 必ずもういちど 抱きしめさせて Good-bye Africa 子供の頃の君に会えたら やっぱり僕ら歌うのかな 互いの違う言葉で やっぱり君と歌うのかな 国境線の裂け目で 誰も知らないあの場所で 君と歌いたい Nadja アフリカの夜 闇に溶け込んで 声だけを頼りに 誰かが 呼び合う かすかな月を目印に変えて Across Africa 必ずもういちど 抱きしめさせて Good-bye Africa |
Confused baby七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ああ どこにもない どこにもない この愛は どこにもない きみの代わりなんて どこにもない どこにもない この愛は どこにもない きみの代わりなんて こんがらがってるbaby 抱きしめてあげたいけれど きみは遠すぎる からまってるbaby 助け出したいんだ けれど 僕は遠すぎる きみに遠すぎる とんがりまくってるbaby 根っこは優しいcow girl でも 時々こうなる からまってるbaby 助け出したいんだ けれど きみは完全に メビウスの輪でloopしてる loopしてる Oh! Confused baby Come back to me どこへ消えるつもりなの? Come back to me Confused baby Come back to me 夢をひとつ叶えたら Come back to me どこにもない どこにもない この愛は どこにもない きみの代わりなんて どこにもない どこにもない この愛は どこにもない きみの代わりなんて こんがらがってるbaby 抱きしめてあげたいけれど きみは遠すぎる からまってるbaby 助け出したいんだ けれど 僕は遠すぎる きみに遠すぎる 都会がきみをハイにする? でもあんなふうにならないで Oh! Confused baby Come back to me どこへ消えるつもりなの? Come back to me Confused baby Come back to me 夢をひとつ叶えたら Come back to me ショウウインドウが照り返すたびに その姿を変えてゆくきみ まるでキツネか可愛いオバケ “Don't let me go… Don't let me go… Don't let me go…” 揺れっぱなしのハートで Confused baby Come back to me どこへ消えるつもりなの? Come back to me こんな雨のなかを 爆弾のなかを 傘もささないままで きみは消えていくんだ Come back to me Come back to me Confused baby |
ソウルフードを君と七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | クリストファー・コロンブス 15世期の半ば、ジェノバで生まれた探検家 大航海時代の高揚は彼を 未だ見ぬ新大陸へといざなった 過酷を極めた船旅の中で、空腹を満たせないとき、 コロンブスは架空の卵にひびを入れ、船室のテーブルに立ててみせた。 遥か海の向こうでは、 やがてインディオと呼ばれることになる赤い肌の人々が、 岩壁のコンドルたちの卵の表面に、すこしの異変を見つけた。 果てしない暴力や、疫病の兆候を。 コロンブスの上陸後、1492年からのたった 4年間で、 彼らの3分の2が殺された。 1619年 最初の黒人奴隷が新大陸アメリカに降り立った。 奴隷船の船底は苦痛に震える黒い肌で満たされ、 時々誰かが瞬きすれば、宇宙空間に灯る生死不明の星々が織りなす、 数千光年前の約束のよう。 荒波に激しく揺らされるたび、もろい卵の殻のように船体はきしんだ。 しかし故郷を奪われ、言葉を奪われ、名前を奪われても、 彼らのリズムを奪うことは出来なかったという そしてそのフレイバーも SOUL FOOD アルケミストのように フライパンを揺らす 喜びに火を注いで SOUL FOOD アルケミストのように フライパンを満たす 悲しみに塩をふる もういちど ホワイトの農場主が 放り捨ててしまう手羽を 煮立った油のなかで踊らせる ディープフライ それを今じゃ、フライドチキンという SOUL FOOD アルケミストのように フライパンを揺らす 喜びに火を注いで SOUL FOOD アルケミストのように フライパンを満たす 悲しみに塩をふる もういちど 甘いな もうすこし 辛めで 甘いな もうすこし 辛めでいいかな 都会育ちのあの娘のスープ 今日はなんだか懐かしい味 忘れようもない この酸味 悦びと哀しみ 遠い故郷の景色 SOUL FOOD コンクリートのうえで フライパンを揺らす 喜びに火を注いで SOUL FOOD アルピニストのように フライパンを満たす 悲しみに塩をふる もういちど 甘いな もうすこし 辛めで 甘いな もうすこし 辛めでなければ 越えられない この分かれ道 臆せば 越えられぬ あの鉄線の向こう 21世紀のパンデミック 地球儀を塗りつぶす ミネアポリス I can't breathe 無人だったはずの街を、埋め尽くしていく人々 「鍋を出せ」「フライパンを、キッチンナイフを」「もっと強火で」 「ブラックペッパーを」 ああ、そんな声に、海の向こうで誰かが呼応して さあ、食料を運び続けよう SOUL を運び続けるんだ、誰かのもとへ 僕の小さな友だち、アフリカンの父親と生き別れ、 日本のママと暮らすあの子は エリザベス マイディア エリザベス マイディア 君の涙をあっという間にとめる 魔法のひとしずくをスプーンに垂らして フライパンの上の輝く卵にさっと一振り SOUL FOOD 夢にまでみた味 |
入管の歌七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | アクリル板の向こうに 切り離されたパパは 大きくなったねと その壁越しに 私の髪をなぜて だけど私も大人になれば きっとこの場所に 閉じ込められるの 帰る国を失い ニッポンの檻のなか アクリル板の向こうに 切り離されたママは 1日ごとに おかしくなってく 自分の髪を引き抜いて だけど私も大人になれば きっとこの場所に 閉じ込められるの 帰る国を失い ニッポンの檻のなか |
if you just smile(もし君が微笑んだら)七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | if you just smile if you just smile 運命がどれほどきみを打ち据えたとしても もしもきみが ほほえんだら 古びていた世界が 息を吹き返す気がする if you just smile 星影をたどり 長い長い夜を行く 誰かが気づくまで ここにわたしが居ることを もしもきみが ほほえんだら 古びていた言葉が 息を吹き返す気がする if you just smile どれほどきみが ひとりに思えても 運命がどれほどきみを打ち据えたとしても もしもきみが ほほえんだら ひびわれた道端に 蜜蜂が飛んで 眠る種を編み 雨がなぜてゆき 陽の光そそぎ 瓦礫の欠片を 押し上げるように 頼りないつぼみ 笑いかたを知るまえの子供のように if you just smile |
萌の歯七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 鈴木正人・七尾旅人 | こたつん中で萌のくちびるを2回なめた時 すごく おっきな声で笑ったね すごくびっくりして僕も笑ったね いつだって守ったげるよ ねえ、僕のナイフで 選ばれて僕ら、恋人になった 神サマはやっぱ、ちゃんとわかってるんだ ここんところ廃ビルと暖かい部屋の往復 もうすぐに僕らのいかした要塞がギンギンに完成すれば 東京制圧に乗り出すんだ 勝ちは最初から見えてんだ ギラギラ、裏ギラギラギン 揺れながら萌のくちびるを指でこじ開ける そこに世界で1番綺麗なものを僕は何度も見つけてしまう 何だって構やしない ねえ、萌のビートで 萌...萌の前歯は綺麗すぎる そいつが差し歯だってことは 俺以外の奴には絶対絶対言わない方がいいと思うよ ねえ、ミステリアスに 選ばれて皆は、僕を憎んだ 神サマはときに、素敵なギャグを 「ブタがブタを切り裂くおもしろい構図じゃない? いいも悪いもないけど不快ね」 んで、続けて萌はこう言ったね 「でもあたしらには刺す権利があるのよ」 まあ、あるかもね 嗅ぎながら萌と要塞の屋上に立ってる もうすぐ夜が明けて、いつものやつを街中が歌いだすんだ 耳すまそう そろそろだよ あくびを2つ「ふあ」「ア~」 『殺シテ 殺シテ 殺シテ...!』殺してやる 『壊シテ 壊シテ 壊シテ…!』壊してやる 萌の歯は、萌の前歯は ねえ、萌のナイフかい...? |
crossing七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ひと気のない街を走っていく 君の小さな車で 横浜横須賀道路~首都高湾岸線(よこよこ、しゅとこうわんがん) もうすぐ橋に差し掛かる 横浜ベイブリッジ 横浜ベイブリッジ 東京は目の前 仕事は飛んでしまったけど 密室のなか船旅は続く いつでも不完全なふたり いがみあいながら愛し合う 家を知らずに 家の絵を描く 子供のように 言葉が尽き果てた世界で それでも君となら話せる気がする 橋の真上から 電飾で光り輝く船が見える ダイヤモンドプリンセス ダイヤモンドプリンセス 長すぎる船旅 |
コナツ最後の日々。七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 鈴木正人・七尾旅人 | 4000のジョークと12の銃弾を受けながら、 それでも兵士は、 我が家と、彼は、そう思い込んでる。 娘たちに、彼は、そう思い込んでる。 再会しました。 僕は、“それから”のことを、歌いたいんです。 この、コナツ最後の日々に。 顔あげて。 よく見えない。 最後の日々に。 上へ。なお上へ。ただ上へ。なお上へ。 空へ。ただ空へ。 はー、 あああ あ ..... ダウン... 「いろんな液が... そう、体液の混ざったものが 目一杯入ったペットボトルみたいな声だね。」 そう言われた...。 「喋んない様に。喋らずに、歌うんだよ。」 これからのことを歌おう。 この、コナツ最後の日々に。 手、握ってて。 震えが止まらない。 最後の日々に。 見せたいな... 走る。走ってる。 「バラバラで?」 ♪ドレミ。「ドレミ?」アドリブだって。 ゆれて。「揺れて?」1人黙って。 ひらって。「拾って?」また失って。 歩って。「歩いて?」たまに走って。 昨日は。「昨日は?」昨日は。「昨日は?」 昨日は。「昨日は?」昨日は。「昨日は?」 ねぇ! 今日は。「今日は?」 朝に、震えない。震えない。触れないで? 朝に、震えない。震えない。触れないで? 朝に、震えない、震えない、震えない。 朝に、震えない、震えない、震えない。 朝に、震えない、震えない、震えない。 |
ココロはこうして売るの (2)七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | ジュンスイバイヨウノアクイカンチガイナラ イロンナタイイデナイテイタオマエラタイヨウダ 「僕は僕を肯定する」って朗らかに侵入! ダイタ イアイマ イカイタ イダ (もう、それっきゃねえんだってええぇ) ドーナンサイテ エ?スットロインダァ (なんだかんだ言ったって もう...) 想像力が欠けたワケじゃないんだ 無いんだ! また、侵入! あなたにココロの売り方を教えたげる いいかい? 意外とテクが必要なんだって 僕だって結構 苦労したんだからららら 1つめ... 2つめ... 何となくわかる様な気はする? なんだあせるな これ慣れだって 僕だって結構 順応おそいんだからららら ラジオから流れる講義を頼りに売りまくったるのココロ! 「笑いたいんだ」 ゾンザイナンダウザインダ サビじゃあ振り切れんな オシャマサンヤネエエエ...ブッとんだ“昼”に引いちゃうんだ ヂンゾヲ1個ねんだ だけど言えねぇんだ 俺 超シャイ?! あなたにココロの売り方を教えたげる いいかい? 意外とテクが必要なんだって 僕だって結構 苦労したんだからららら 1つめ... 2つめ... 何となくわかる様な気はする? なんだあせるな これ慣れだって 僕だって結構 順応おそいんだからららら 折り紙であんたを8体つくった もう、2度と笑わないって、誓うよ ねえ、誓うよ |
「思いつき!思いつき!!」なに?「キャトル・ミューティれるの。」七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | ぼくらは陸を目指した。ひくい鼻、ひくつかせ ぼくらは声にならない悲鳴を聞きとるためだけに 耳鳴り機能付きの小さな耳をして そっと立った。 こわれた空想で包囲してみたい。 ちょっと言うね、 ぬるい絶望はとりあつかって無あな 恐怖にしか興味無い 笑えよ。もっとだ。 “ぼくらは人を愛した” ねぇ...一緒に行けるかな? 悲しい夢を見た。 悲しい娘とくらした。 悲しい声聞いた。 悲しいふりをした。 手のばす 届かない。 リーチがね、短いの。 「歌なら....」走査せた そっと触れた。 ぼくらの炎症は消えないから さらされヒビ割れたら時々なめながら 今すぐ笑わなきゃ チョーエキ12秒だ! 僕のウデの中に閉じ込めてやる。無茶。 でも、ちょっといいかもね。(...笑えた! いいんだな。) てのひら1個、てのひら2個 忘れない様に、歌っとこう。 てのひら1個、てのひら2個 忘れない様に、歌っとこう。 てのひら1個、てのひら2個 忘れない様に、歌っとこう。 てのひら1個、てのひら2個 忘れない様に、歌っとこう。 |
Long Voyage「停泊」七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 停泊。 意図せざる航海、停泊。 1619年、オランダ船ホワイトライオン号が、バージニア、 ジェームズタウンに到着。 アメリカ初となる黒人奴隷が、乾いた土を踏みしめた。 意図せざる航海、停泊。 1886年、英国船ノルマントン号が、紀州沖で座礁、沈没。 英国籍の船員たちは救命ボートを使用し難を逃れたが、 日本人乗客25名は全員死んだ。 船長は「英語が解らなかったため」と説明。 意図せざる航海、停泊。 1944年、祖父、南方戦線へ。 トラック島で戦火にさらされた後、サイパンでマラリアに罹患。 玉砕寸前で軍務を解かれ、病院船に詰め込まれて祖国の土を踏んだ。 その頃、あなたのハルモニが朝鮮半島からやって来た。 着の身着のままで。まだとても若く、美しかった。 意図せざる航海、停泊。 1991年、漁船が揺れるソマリア沖。 内戦で中央政府は失われ、 軍部と米国企業が放射性物質の混ざった産業廃棄物を、 海中に注ぎ込んだ。漁民たちは銃を取り、漁船は海賊船に変わった。 2009年、米国のコンテナ船、マースク・アラバマ号がソマリア海賊に襲われ、 米第5艦隊司令部は、駆逐艦を動かした。 交戦の末に捕らえられた一味の少年が18歳なのか、15歳なのかが、 裁判の焦点となった。 意図せざる航海、停泊。 2011年、陸前高田。いつもの入江から沖へと出てゆく舟は、 老いた父を乗せて。 春の訪れをまだ遠くに感じながら、それでも波は優しげに、船底を撫ぜ、 ほんの少しだけ、舳先を空に、近づけた。 2015年、ゴムボートの上で寄り添う小さな家族。 シリアの戦火を逃れ、エジプト、トルコ、ギリシャを経由し、 ヨーロッパの中心を目指す。 本当に辿り着けるか。その国の人々は、私たちを受け入れるだろうか。 意図せざる航海、停泊。 2020年、ダイヤモンドプリンセス号。壮麗な大型クルーズ船。 香港で下船した1人の乗客が Covid-19 に感染。 約3700人が横浜の海上にて長期の検疫体制に置かれ、 うち700人に感染が広がった。 意図せざる航海、停泊。 2021年、東京湾フェリー。闘病中の犬を連れて、横須賀から南房総へ。 全員そろった最後の家族旅行。海風が、茶色い巻き毛を揺らしていた。 意図せざる航海、停泊。 2022年、ロシアによる、ウクライナ侵攻。 キエフ、ケルソン、ドネツク、チェルノブイリ、 クリミア半島から港湾都市マリウポリ、 ハリコフ、オデッサ、ヘルソン、そしてザポロジエ原子力発電所。火の手。 意図せざる航海、停泊。 同年、ゆらゆらと浮かぶクレートの中には、黒毛の子犬が。 商用のために繁殖され、売られ、すぐに捨てられた。 酷使された子宮から、泥砂のように生まれた。この子の意志とは関係なく。 なのにどうしてこんなにも、瞳を輝かせて。 意図せざる航海、停泊。 |
荒れ地七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 今日も 立ち往生してる 今日も諍いあってる 今日も誰かが死ぬ 今日も誰か生まれる 荒れ果てた道の真上に 轍は続く 明日を目指して 昏い森を 枯れた砂漠を 灼熱の空を 道なき道を 今日も 絡まり合ってる 今日も 疑いあってる 今日も誰かが泣き 今日も誰かが笑う 荒れ果てた道の真上に 轍は続く 明日を目指して 十字路で 道は別れて 君が遠のく 地平線まで YEAH 声を枯らして 君の名を呼ぶ YEAH 声を枯らして 荒れ果てた道の真上に 轍は続く 明日を目指して 昏い森を 枯れた砂漠を 灼熱の空を 道なき道を 生きている ただ生きていく ただ生きてきた わけも知らずに 十字路で 道は別れて 君が遠のく 地平線まで YEAH ただ生きていく わけも知らずに YEAH 轍は続く 明日を目指して YEAH YEAH 明日を目指して 今日も 立ち往生してる 今日も諍いあってる 今日も誰かが死ぬ 今日も誰か生まれる |
ダンス・ウィズ・ミー七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 人生は 悪い夢のようにいたずら 吊り橋はぐらぐら揺れ 僕らを試す dance with me 今夜 変えてしまおうよ dance with me 僕と 二人で踊ろうよ 運命はアルテミスの矢 どこへ飛ぶ だけど 嵐のあと まだ花は枯れずに居た dance with me 今夜から 変えてしまおうよ dance with me ずっと 二人で生きようよ この未来地図 頼りない手書きの紙 見覚えのない景色を描き加えよう dance with you きみと きみのよろこびと dance with you きみと きみのかなしみと 踊り続けて ゆくよ 二人でいてくれよ 踊り続けて 時が尽きるまで 二人で生きようよ |
フェスティバルの夜、君だけいない七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ハロウィーン、クリスマス、お祭りの夜 どこを探しても君だけ居ない ハロウィーン、クリスマス、ゼアハッピーバースデイ どこを探しても君だけ居ない 本当に会いたいのは 本当は君なのに いつもの街 まるで別世界 色とりどりの ファンファーレが 宇宙の塵のように飛び散る 君を探しても見当たらない (もしかして)変装しすぎたのかい? (それとも)最初から来てなかったの? フェスティバルの夜 君だけいない ハロウィーン、クリスマス、お祭りの夜 どこを探しても君だけ居ない ハロウィーン、クリスマス、ゼアハッピーバースデイ どこを探しても君だけ居ない きらめいてるネオンの下 砕かれてくボトルが 宇宙の塵のように飛び散る 君を探しても見当たらない (もしかして)変装しすぎたのかい? (それとも)最初から来てなかったの? フェスティバルの夜 君だけいない ハロウィーン、クリスマス、お祭りの夜 どこを探しても君だけ居ない クランベリー、ラズベリー、ブラックベリーホリデイ どこを探しても君だけ居ない 熱に浮かされた誰かに 燃やされてく高級車の ねじまがったバンパーを避けて アスファルトに視線這わせる 打ち上げられる花火の下 呼ばれることのない名前を呼ぶ 世界中がなにかを祝ってる あの子だけを置き去りにして ハロウィーン、クリスマス、お祭りの夜 どこを探しても君だけ居ない ハロウィーン、クリスマス、ゼアハッピーバースデイ どこを探しても君だけ居ない Calling you どこを探しても君だけ居ない Calling you どこを探しても君だけ居ない 本当に会いたいのは 本当は君なのに 〈Where are you きみはどこ どこどこどこ もう何百年探し続けて どこどこどこだ? もう何億年探し続けて どこどこどこをさがしても あの子だけいない〉 |
最低なれピンクパンク...!七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 雨に撃たえば さぁ? 最低なれピンクパンク 誰? 何? 何処? それ 雨に撃たえば硝煙につつまれて 水滴は広角レンズ 「読んで読んで」 「僕たちは…」 トウメイな存在 好都合じゃないか 肯定 侵入 ひたせ...! ああ... 優しい涙目で見透かせ。 ヒョウメンチョウリョクで留まるそいつは 全ての時と場所をえぐりとるだろう。 レンズ レンズ レンズ … |
「男娼ネリ」第19夜 シーン8七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 鈴木正人・七尾旅人 | 僕は男娼ネリ。 なぁあんた。 僕に 裏切りや悲しみを教えようったって あんたほどピュアじゃないさ。 夢んなかですら痛めつけられてきたんだ、こっちは。 暗転し 回想シーン タララ。 触手で空振る タララ。体中の器官に失望する。泣いてしまう。 ケガするとみんな冷たい。 100万年も生きてきた様な気分さ。 そして2分後に生まれる。 明度上がっていく 夜魔 来たる 地を震わす声 「ネリ、そばに来い おまえを10枚のろう粘土に戻してやるさ。 俺は3万年も生きてきたが、 あんな老いぼれよりずっと美しい。 全て与えようか? おまえの脳ズイがもつならば。」 タララ 行かないね。 タララ 撃たえば散る。 あんたは克服したイメェジだもん。 波うつ草木の中でプラスチックが恋しくなる。 僕、優しくなれるよ。ねぇ、パパ 消えちゃえ。 路地でのたうちな。 僕、誰かにしかられたり甘えたりしたいけど、 あわれなパパじゃないのさ。 |
ルイノン (9 May '99)七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 手で すくいとっては その雨で 喉を潤す 僕のせいで いろんなもの いろんなことが “鈍色” 色あせてくから... 目で 見えるもの これが意外と 多いもんだから 涙目な位が僕に ちょうどいいんだよ 君が笑み浮かべ 僕がフィルターから見る |
ミファ七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | ミファ音符みたいな名前だから きみはいつも歌の中に しのびこんでくるのさ ミファ音符みたいな名前だから 空シソファ 気まぐれに 飛んでゆくつもりなの 君が屋上から飛び降りたとき 日本人であることに意味はなくなってしまった あの日から時は過ぎて 僕だけが歳をとり ミファ 在日の女の子 あの日から時は過ぎて 僕だけが歳をとり きみは可憐な花のまま ミファ ミファソラシドレ ミファ |
リトルガール、ロンリー七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | Little girl, lonely lonely 誰にも言えないことばかり ナップサックただひとつきり 窓を抜け出す 家出少女が宵闇に消えた 遠い遠い帰り道 戻らないと決めた暗がり また薄れてくあのぬくもり Oh, stray girl is gone Little girl, lonely lonely この世は汚いことばかり 甘い言葉 悪くない話 喧騒の向こうへ 家出少女が路地裏に消えた 遠い遠い帰り道 戻らないと決めた暗がり 閉じられかけていく踏切を すり抜け 遠い遠い帰り道 忘れないと決めた始まり あわく降り注ぐ星あかり Oh, stray girl is gone Little girl, lonely lonely 月の端に腰掛けて休み 大人たちの夢物語 鼻で笑うきみ |
Dogs & Bread七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | Dogs & Bread パンを一切れ Dogs & Bread 分け与えたら Dogs & Bread どこまでも君はついてきた シリードッグ Dogs & Bread パンを一切れ Dogs & Bread 分け与えたら Dogs & Bread Dogs & Bread パンを一切れ Dogs & Bread きみとかじれば Dogs & Bread 憂鬱さはふきとんだ ファニードッグ Dogs & Bread パンを一切れ Dogs & Bread 分け与えたら もう君は 自分の家にいるような顔して Dogs & Bread パンを一切れ Dogs & Bread 分け与えたら もう君は ぼくの王様みたいな顔して ワーオワー 月に吠える君は 百獣の王のよう Marvelous! ワーオワー ありふれたこの部屋 密林に変わってく Fabulous! ワーオワー 得意げに笑う君 部屋中に夢のように散らばるパン屑 Dogs & Bread |
バニフォーおもちゃ工場の連中だよ! ~露コナツ最初の日~七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 手。 手、たたいてた。 ケイタイごしプレ...プレーンの匂いがした様な不快な朝を 弾き飛ばすためかもね。 そう。僕のオペは、明け方まで続けられた。 世界最高のスタッフによって。 そん時、僕はといえば、長い長い夢の中に居た。 “ポシェット”っていう部屋の中に居た。 そこで僕は1302曲を書き、そんで43800本の煙草を吸い 5009回手を洗って、306回泣き、 64匹のアゲハに名前をつけ、2人愛し、5人憎み、 46回飛んで、3回ジグソーをあきらめ 752冊のマンガを読み 4042錠の安定剤を飲み下しながら 四六時中 こっから抜け出す方法を考えた。 あ...。「♪チュルッチュチュチュ」 あれは?なんだろ? 「♪チュルッチュチュチュ」まただ! イラつく! わかんないとイラつく。わかるともっとイラつく。 安心する。わかんないと安心する。わかるともっと安心する。 あ...。白...。 白い部屋。“ポシェット”と違う部屋。 病室? ぼんやりと見える。 誰か僕の顔をのぞきこんでいる。 僕にそっとキスをする。 僕は、1回目の涙を流す。 誰だろう。すごく、優しい。 |
音痴の聖歌御手洗礼(七尾旅人) & 小塚路花(矢山花) | 御手洗礼(七尾旅人) & 小塚路花(矢山花) | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | 祈りは丸めた紙のように ゴミ箱に入り損ねて 窓辺を抜けて 空へ登っていくよ まだここにいるよと 紙屑の星が 誰かを照らす まだここにいるよと 街角で すれ違うだけの背中は まるで切り絵のようで もしも歌えたら きみのことを歌にするよ 歌えたら いつか歌えたら だけどまだ音痴だな 流れ星 この夜に片隅を横切る きみのかげ 電車に乗って 見知らぬ誰かの街で また働くだけ もしも歌えたら きみのことを歌にするよ 歌えたら いつか歌えたら だけどまた音痴だよ 優しい夜 きみはどこまでも歩いていく 大人になるまで 悲しい夜 きみはどこまでも歩いていく 大人になるまで もしも歌えたら きみのこと 歌にするよ 歌えたら いつか歌えたら だけどまだ音痴だな |
左腕◇ポエジー七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 鈴木正人・七尾旅人 | 彼女の左ウデで伸び縮みする、 ほりたてのブルー。 ラフレシア、浴ソウで揺れた。 ギンギラってする。クラクラってする。 枯れないんだね... はれてるのはそこの細胞が... 「熱を持ったからじゃ、ないよ。」 ....じゃあ? はらら...生命に酔うんだ。 な?な?な?な?な?な?... 僕がいる。左腕に刻んでった。 そんな悪かないぜ。 虚空をえぐりとった。 トゥルル... 肩から→指先の時差をゆくんだ。 スロウな動作で。 静脈は根のように、 よれ、からまって 心ゾウに着いた。 ほんの少し泣いてしまう。 なんだかうれしくなって... はらら。 彼女のウデをつかんだ。 ねじ曲がるブルー。 ちょっぴり切ない。 ラフレシア、痣にも見えた。 夕ぐれには、日蝕に見えた。どっかの宇宙の様 強く発音した。強く発音した。 強く発音した。理解した。 はらら...永遠て嫌い... な?な?な?な?... 僕がいる。左腕に刻んでった。 笑い方を編み出す... 「とりあえず教えて?ほっぺたをどうすんの?」 理解した スロウな動作で、ぎこちない笑顔。 「生命。」 僕、おもわずふきだした。 ラフレシア ゆらめいた。 なんだかうれしくなってしまう。 |
オーギュ、空を撃つ。七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 七尾旅人 | 煙突の上から 「工場を起こさない様に...」 水平線をタテに見てた。 僕とオーギュ。 マントがなびいて さらわれそうな僕らのカラダ。 すすけてしまった オーギュご自慢のヘンプ製猟銃ケース。 メロディ...あ。 横ぶれメロディライン。 「水平線が溶け合う...」 出ないはずのケムリ。 僕らは一瞬、どうでもいいやって思ってしまう。 地球に向かう。 オーギュ、空を撃つ。 撃ちつくす。 顔見合わせ、スマイル。 カーテンフォール。 |
Midnight Zoo (天王寺動物園 2011)御手洗礼(七尾旅人) | 御手洗礼(七尾旅人) | 七尾旅人 | 七尾旅人 | | MIDNIGHT ZOO 真夜中の動物園で 押し殺す 嘆きの中で MIDNIGHT ZOO 真夜中の動物園で 暗闇で鈍く輝く瞳 MIDNIGHT ZOO 真夜中の動物園で 繰り返し 見上げる 架空の空を しのび寄る 誰かの淡い影 開け放たれてく 檻 檻 檻 塀を越えて 走り出せば 夜風が巻き上げる黄金のたてがみ 眠る街は街灯でぼやけて アスファルトの硬さ踏みしめ run baby run MIDNIGHT ZOO 真夜中の動物園で 押し殺す 嘆きの中で 人知れず 真夜中の動物園で 空っぽになった 檻 檻 檻 塀を越えて 走り出せば 時はまだ無情に刻むよ run baby run ビルの谷間 駆け抜ける君 アスファルトの硬さ踏みしめ run baby run 市街を抜け 幹線道路へ 悲鳴に追われても このまま run baby run 封鎖された高速のうえを 銃弾が横切る おちついて baby きりぬけられるさ 銃弾をすり抜け run baby run おちついて baby 見えるはずさ 朝焼けが燃え立つ このまま run baby run run baby run run baby run run baby run |